プレスリリース

2002年5月29日

平成14年度研究計画について


-背景-
 負荷平準化のため、当社では電気温水器やエコアイス等の導入促進の他、電力貯蔵電池の開発にも積極的に取り組んでいます。その中でも、レドックスフロー電池については1985年から研究を開始し、実用レベルに達したことから平成12年3月に住友電設(株)本社ビルに設置してフィールド実証試験を開始しました。また、平成13年6月には関西学院神戸三田キャンパスに負荷平準化用途の商用第1号機が導入されています。

-取り組み内容-
 レドックスフロー電池は、お客さまニーズに合わせて、負荷平準化用途、瞬時電圧低下対策用途、非常用電源用途を自由に組み合わせることが可能であり、一旦設置した後でもタンク増設による容量アップ等の機能拡張性も持っています。
 今年度は、瞬時電圧低下対策機能等の多機能化ならびに更なる低コスト化を図るとともに、系統安定化対応機能(負荷周波数制御、フリッカ対策、電圧制御など)の検証を行ってまいります。
 さらに次世代の半導体であるSiC素子を用いたインバータの開発に着手し、このSiCを用いたインバータとレドックスフロー電池を組み合わせることにより、小型高性能の瞬低対策装置や非常用電源、負荷平準化装置の開発をめざします。

機能の特徴、課題
負荷平準化
  ・ 夜間に充電し昼間に放電を行うことで昼ピークを低減し、負荷の平準化が図れます。
瞬時電圧低下対策
  ・ レドックスフロー電池の定格に対する過負荷出力特性や瞬時応答特性を利用し、短時間での瞬時電圧低下対策に利用します。
・ 3秒間で3倍出力は開発済み。5倍出力の開発およびコストダウンを行います。
非常用電源
  ・ 定格に対する過負荷出力特性や待機ロスがないことを活用し、非常用電源として利用します。
・ 2時間で1.5倍出力は開発済み。2.5倍出力の開発およびコストダウンを行います。
電力系統需給制御
  ・ 過負荷出力特性や瞬時応答性を活用し、負荷周波数制御等の受給制御への活用を図ります。
・ 系統安定化対応機能(負荷周波数制御、フリッカ対策、電圧制御など)を検証します。






<参考資料>

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