- 1.今回の定期検査を利用して実施した主な工事
- (1)1次冷却材ポンプ供用期間中検査 (図-1参照)
- 1次冷却材ポンプの供用期間中検査として、3台ある1次冷却材ポンプのうち、C-1次冷却材ポンプについて、主フランジボルト、並びに同締め付け部等耐圧部の健全性を確認するとともに、分解検査としてインペラ等の内部部品について点検しました。
- (2)原子炉冷却系統設備小口径配管他取替工事 (図-2参照)
- 海外における原子炉冷却系統設備の損傷事象等に鑑み、将来的な健全性維持を図るという予防保全の観点から、原子炉冷却系統設備の化学体積制御系統の配管の一部について、材質等を変更したものに取り替えました。
- (3)1次系小口径配管継手部取替工事 (図-3参照)
- 1次系小口径配管における信頼性向上の観点から、化学体積制御系統の一部の抽出水配管の継手形状をソケット溶接から突き合わせ溶接に変更しました。
- (4)燃料取替用水タンク他取替工事 (図-4参照)
- 塩素型応力腐食割れに対する長期保全の観点から、燃料取替用水タンクを取り替えました。なお、当該タンク取替時に支障となる復水タンクについても併せて取り替えました。
- (5)余熱除去ポンプ入口弁取替および配管改造工事 (図-5参照)
- 信頼性確保の観点から、A-余熱除去ポンプ入口弁を取り替えました。それに併せて、長期的な設備の信頼性向上の観点から、念のため、同弁までの配管の布設ルートを変更しました。
- (6)原子炉容器照射試験片取出工事
- 中性子照射による原子炉容器の材料特性変化を定期的に把握するため、原子炉容器内部に設置している照射試験片を計画的に取り出しました。
- (7)出力領域計測装置検出器取替工事
- 信頼性維持の観点から、原子炉運転時の出力状況を監視するために原子炉外に設置している出力領域計測装置の検出器を計画的に取り替えました。
- 2.蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査(ECT)の結果
- 3台ある蒸気発生器のうち、BおよびC-蒸気発生器伝熱管全数(計6,764本:3,382本×2台)について、健全性を確認するため渦流探傷検査(ECT)を実施した結果、有意な信号は認められませんでした。
- 3.燃料集合体の取替え
- 燃料集合体全数157体のうち61体を取り替えました。
- (取替用燃料集合体のうち52体は新燃料集合体です。)
- 4.次回の定期検査の予定
- 平成15年春頃
以 上 |