プレスリリース

2002年1月28日

リスクベースメンテナンス(RBM)手法の導入による火力発電所メンテナンスコストの大幅な削減について~火力発電所の新保全システムの開発~

 当社は、この度、火力発電所の設備において、安全性と発電品質を低下させることなく点検、改修費を大幅に削減できる、RBM(リスクベースメンテナンス)を取り入れた新保全計画策定システムを開発し、電力業界で初めて本格導入することとしました。

 当社火力部門では従来から、競争時代に通用する火力発電を目指し、コスト競争力の強化に取り組んできました。さらに、平成14年度経営計画の骨子(アクションプラン)の実施に向け、一層の効率化の深掘りが必要となっております。

 アクションプランに先立ち、従来の発想を転換することによるさらなるコストダウンの実現を目指し、国内外のコスト削減事例を調査しました。その結果、RBMに着目し、これを取り入れた新保全計画策定システムを自社開発しました。

 RBMとは、機器の「故障が起こった時の影響の大きさ」と「故障の起こり易さ」から算出した「リスク」を評価し、その大きさに応じて機器の保全計画を立案する手法で、国内外の石油化学会社等で実績があります。当社では、このRBMに加えて、当社のノウハウや蓄積した点検データ等を活用し、さらに主要な機器については、その劣化メカニズムから故障に至るプロセスを詳細に分析することにより、効率的な点検・改修による機器の信頼性とコスト競争力の同時達成を実現しました。

 このシステムを平成14年1月末までに4発電所の定期点検に適用した結果、従来コストを50%程度削減できる見通しを得たため、平成15年度までに全火力発電所の定期点検に展開することとしました。また、このシステムの改修計画に活用する部分は、平成14年度より全社展開しますが、ITを活用して設備を一元管理することから、ビジネスモデル特許を申請中です。今後は、このシステムを社内で活用するだけでなく、他の電力会社やIPP、自家発等への外販も行っていきたいと考えています。

以 上  

 

<参考資料>


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