プレスリリース
2001
2001年4月20日
美浜発電所2号機の原子炉起動および調整運転の開始について
1.今回の定期検査を利用して実施した主な工事等
- (1)原子炉容器供用期間中検査
- 原子炉容器の供用期間中検査(10年計画)として、原子炉容器の溶接部等について、計画的に超音波による探傷検査を行い、健全性を確認しました。
- (2)炉内構造物バッフルフォーマボルト取替工事 (図-1参照)
- 海外において、不具合事例が見受けられたこと等に鑑み、長期的な信頼性を十分に確保する観点から、バッフルフォーマボルト全数について、材質・形状等を改良したものに取り替えました。
なお、同工事が当初計画より遅れて終了したため、定期検査の終了時期は予定(当初4月下旬本格運転再開予定)より1ヶ月程度遅れる見通しです。 - (3)原子炉冷却系統設備小口径配管他取替工事 (図-2参照)
- 海外における原子炉冷却系統設備の損傷事例等に鑑み、将来的な健全性維持を図るという予防保全の観点から、原子炉冷却系統設備の化学体積制御系統配管の一部について、材質等を変更した新しい配管に取り替えました。
- (4)化学体積制御系統浄化流量増加工事 (図-3参照)
- 1次冷却材中の放射性腐食生成物を効率的に除去し、定期検査時における被ばく低減を図ることを目的として、化学体積制御系統のプラント停止時の浄化流量を増加させる改造工事を実施しました。
- (5)中央制御盤取替工事 (図-4参照)
- 中央制御盤は従来、操作部分と監視部分が分離していましたが、監視性・操作性および保守性向上の観点より、監視部分の改造を行い、操作部分と一体化しました。
- (6)B-余熱除去ポンプ入口配管改造工事
- B-余熱除去系統配管に立ち上がり部が存在することから、低温停止時の運転操作を慎重に行う必要があったため、運転操作の負担軽減を図る目的で、新たにB-余熱除去ポンプ入口配管から格納容器サンプ再循環系統配管に連絡配管を設置し、配管内に空気だまりが生じない系統構成に変更しました。
2.蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査(ECT)の結果
- 蒸気発生器伝熱管(B-蒸気発生器、計3,382本)について、その健全性確認のため、渦流探傷検査(ECT)を実施した結果、有意な信号は認められませんでした。
- (参考)各蒸気発生器の伝熱管設備本数:
- Aループ 3,382本
- Bループ 3,382本(今回検査実施)
- Aループ 3,382本
3.燃料集合体の検査結果
- 燃料集合体(25体)について、外観検査を実施した結果、異常は認められませんでした。
また、燃料集合体全数121体のうち44体を取替えました。
(取替燃料集合体44体のうち36体は新燃料集合体)
4.次回の定期検査の予定
- 平成14年春頃
以 上
<参考資料>