プレスリリース
2000
2000年6月16日
高浜発電所1号機の原子炉起動および調整運転の開始について
1.今回の定期検査を利用して実施した主な工事等
- (1)原子炉冷却系統設備小口径配管他取替工事 (図-1参照)
- 海外における原子炉冷却系統設備の損傷事例等に鑑み、将来的な健全性維持を図るという予防保全の観点から、原子炉冷却系統他の配管の一部について、材質等を変更した新しい配管に取り替えました。
- (2)化学体積制御系統浄化流量増加工事 (図-2参照)
- 1次冷却材中の放射性腐食生成物を効率的に除去し、定期検査時における被ばく低減を図ることを目的として、化学体積制御系統のプラント停止時の浄化流量を増加させる改造工事を実施しました。
- (3)1次冷却材系統脱気装置設置工事 (図-3参照)
- 応力腐食割れに対する環境改善及び脱気操作の短縮を図るため、脱気装置及び接続配管を設置しました。
2.蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査(ECT)の結果
- 蒸気発生器伝熱管(A及びC-蒸気発生器、計6,764本)について、その健全性確認のため、渦流探傷検査(ECT)を実施した結果、有意な信号は認められませんでした。
(参考)各蒸気発生器の伝熱管数:Aループ 3,382本(今回検査実施)
Bループ 3,382本
Cループ 3,382本(今回検査実施)
3.燃料集合体の検査結果
- 燃料集合体(8体)について、外観検査を実施した結果、異常は認められませんでした。
また、燃料集合体全数157体のうち61体を取替えました。
(取替燃料集合体61体のうち44体は新燃料集合体)
4.その他
- 日本原子力発電敦賀発電所2号機における1次冷却材漏えい事象を踏まえ、プラント運転中に原子炉冷却材系統と同温、同圧の1次冷却材が流れる再生熱交換器と原子炉冷却材系統間の配管の一部について、超音波探傷検査(UT)を行い、健全であることを確認しました。
また、海外プラントで発生した熱疲労事象の反映として、類似箇所について超音波探傷検査(UT)を実施し、健全であることを確認しました。(図-4参照)
5.次回定期検査の予定
- 平成13年夏頃
以 上
<参考資料>