プレスリリース
2000
2000年4月4日
中期経営方針(概 要)について
~かんでんブランドを選んで頂くために~
I.策定の背景と経営の基本的な方向性
〈策定の背景〉
- 本年3月実施の電力小売り市場の部分自由化により、当社は、販売電力量のおよそ3割に相当するお客さまへの電力供給を特定規模電気事業者と競い合うことになった。また、自家発やコージェネレーション等とのエネルギー間競争も、今後一層激化する。
- グループ企業を巡る状況は厳しく、グループ企業の自律と総合力の強化が喫緊の課題である。
- 株式市場や社債市場など資本市場の信認を得るため、強固な財務基盤の実現が求められている。
- BNFL社製MOX燃料検査データ不正問題など原子力や当社に対する「信頼」を損なう事態が相次いでおり、当社の業務運営面について、改めて十分なチェックを加えていく必要がある。
〈経営の基本的な方向性〉
- 「信頼」の獲得をベースに、お客さまの満足を通じて、企業価値を高めていく。これまで進めてきた「お客さま本位の経営」をエネルギー競争時代に呼応して、経営各面で「競争力」という軸で貫き、これを強化していく。
- 今後とも公益的な課題に着実に対応し、地域からの信頼や「お客さまの選択」と「資本市場の評価」に適う信頼を育むなど、「信頼される会社」づくりを推進する。
- グループ全体の経営資源を戦略的に再構築し、幅広くお客さまのお役に立てる「総合生活基盤産業」への展開を目指す。そして、「商品・サービス力」、「販売力」、「コスト競争力」をグループ企業とともに三位一体で高め、競争を勝ち抜く「強い会社」づくりを推進する。
- 我々は、お客さまから「信頼」され、「選択」される喜びとダイナミックな自己変革への達成感を全従業員で共有し、21世紀においても躍進していく。
II.重点行動方針(今後5ヵ年程度の期間において重点的に取り組む行動方針)
- 商品・サービス力の強化
(お客さまにとって魅力ある商品・サービスを産み出す活動の強化) - 新たな商品メニューの整備・開発や環境負荷の低い事業活動を推進していくことにより、多様化するお客さまのニーズにお応えする。
- 販売力の強化
(お客さまに当社の商品・サービスを選択していただく活動の強化) - 自由化対象のお客さまだけでなく、家庭用など全てのお客さまに対して、エネルギーに関する課題の一つ一つを解決していくお手伝いを通じて、当社の商品・サービスを選択していただく。
- コスト競争力の強化
(低廉な価格と強固な財務基盤の実現のための活動の強化) - 設備投資の抑制・繰り延べを図るなど経営効率化をさらに強力に推進することにより、低廉な価格と強固な財務基盤を実現する。
- グループ総合力の強化
- コア事業である電力供給を柱に、サービス領域をエネルギー全般に拡げるとともに、情報通信、生活関連といったソリューションサービスの提供を行う「総合生活基盤産業」を目指す。
- 原子力を基軸とした公益的課題への着実な対応
- エネルギーセキュリティ、地球環境問題などの公益的課題に対しても、引き続き原子力を基軸として着実な対応を図る。同時に、原子力発電に関わる安全の実績を積み重ね、社会的信頼を獲得する。
III.方針推進のためのビジネス構造改革、人づくり
- ITを原動力としたビジネス構造改革の推進
- 大きく変化する経営環境に対応するために、ITを原動力としたビジネス構造改革を推進する。
- 自律的業務運営の推進
- 経営管理システムのもと、各所の「自律経営」を軸に経営諸課題に対応していく。
一方で、業務運営全般に亘るチェック機能を強化する。 - 選択と自己責任を重視した人材活性化施策の展開
- 多様なキャリア選択のしくみや柔軟な勤務制度、また、成果をより適切に反映する評価と処遇のしくみを整備し、従業員の「やる気」に結びつけていく。
- 溌剌とした職場づくり
- 形式主義やタテマエ主義を廃し、全従業員が溌剌と業務に取り組める職場づくりを推進する。 (E)コミュニケーション・キャンペーンを展開する。