プレスリリース

1999年11月26日

美浜発電所1号機の今後の運転方針について

 美浜発電所1号機(以下美浜1号機という)は、昭和45年11月28日に運転開始して以来、来年で30年を迎えることとなりますが、当社としましては美浜1号機の今後の運転継続について、以下の方針を基に対処したいと考えておりますのでご報告致します。

 我が国では、原子力発電所の運転年数に関する許認可制度等はなく、法律に基づく国の定期検査に合格した上で運転を継続する仕組みとなっております。
 また、国における原子力発電所の高経年化の対応については、電気事業者は各プラントが30年を迎える段階で、安全にかかわる全ての機器等を対象として長期間の運転を想定した技術評価を行い、10年程度の長期保全計画を策定し、これらの計画を国が評価確認し、更に、これをおよそ10年毎に実施予定の定期安全レビュー時に改めて全体的な再評価を行う仕組みとなっております。

 美浜1号機は、運転開始以降、定期検査等において設備の点検・保守を確実に実施し、さらには予防保全対策として蒸気発生器の取替えをはじめ、その他の設備の改善や更新を積極的に実施し、発電所の安全性と信頼性の向上に努めております。
 また、高経年化への対応としましては、評価条件として60年間の運転年数を仮定し、美浜1号機の安全に係わる全ての機器等を対象として、経年変化に対する健全性評価を行い、本年2月8日に国及び関係自治体にその結果を報告させて頂いたところであります。この検討結果では、従来から実施してきた定期検査等における設備の点検・保守に加え、高経年化に対応した長期保全計画を策定し、それを適切に実施していくことで、今後の運転継続においても設備の健全性や安全性の確保は十分図られるものと国の評価を得ております。

 以上のような技術評価を踏まえ、当社としましては約1年毎の定期検査等の仕組みと、今後の長期保全計画に基づく取り組みの中で十分な安全性を確保しながら、引き続き、今後10年間程度運転を継続する所存であります。
 また、その後の運転については、次回に実施する定期安全レビューの中で改めて全体的な再評価を行ったうえで、その時点におけるエネルギーセキュリティ、地球温暖化対策などに果たす原子力の役割、地元雇用や発注など地元経済への影響等も勘案し、関係機関と十分協議を行い、当社として総合的に判断するものとします。
 当社としては、今後とも、安全確保を第一に安全・安定運転に努めるとともに、地域との共生を目指して、事業運営にあたってまいりますので、変わらぬご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。

以 上

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