プレスリリース

1999年5月7日
関西電力株式会社

美浜発電所2号機の点検状況について(復水器水質変動による出力降下の原因と対策)

 美浜発電所2号機(加圧水型軽水炉、定格出力50万キロワット)は、定格出力で運転中のところ、4月21日19時51分に復水器の水質監視計器である「ナトリウムイオン濃度高」警報が発信し、復水器水質の変動が断続的に見られたため、監視強化を続けていましたが、4月28日15時15分頃に「カチオン電気伝導率高」、「ナトリウムイオン濃度高」、「復水ポンプ出口カチオン電気伝導率」の警報が発信し、その後指示値が漸増傾向を示したため、復水器内に海水の微少な漏れ込みが継続しているものと推定されました。
 したがって、水質監視計器の指示値は負荷降下基準値を下回っていましたが、念のために4月29日14時より出力降下を開始し、同日15時45分に電気出力を約65%としました。
 この事象による環境への放射能の影響はありません。

(平成11年4月29日 記者発表済)

 なお、その後4月30日に格納容器内で一次冷却水漏えいを確認したため、同日13時30分より再度出力降下を開始し、発電を停止しました。

(平成11年4月30日 記者発表済)

1.調査結果
 海水の漏えいがあると考えられた2B復水器及びわずかながら水質変動が認められた1B復水器について、漏えい検査を実施した結果、2B復水器の細管の1本に漏えいが認められました。漏えいが認められた細管内面をファイバースコープにて観察した結果、過去に潰食(*1)で漏えいした細管に発生したものと類似したくぼみ状の欠陥が認められました。
 さらに、1B及び2B復水器の細管全数(*2)について渦流探傷検査(ECT)を実施した結果、くぼみ状の欠陥が認められた細管に貫通孔を確認し、また貫通に至っていないが減肉信号指示が施栓基準(*3)に達している細管が、1Bに23本、2Bに70本ありました。
 貫通孔の長さは約1mmと推定されます。

(*1)潰食:
細管内表面への海生物等の付着により海水の流れる面積が狭くなることで生じた局部的な流速過大が作用して、内表面が減肉する現象。
(*2)復水器細管本数:
1B 10,976本、2B 10,929本
1A 10,881本、2A 10,947本[既施栓管を除く]
(*3)施栓基準:
ECT指示70%以上の細管及び次サイクルの運転を考慮したときにECT指示70%以上と推定される細管

2.推定原因
 漏えいの認められた1本の細管については、ファイバースコープで観察された欠陥の形状から、潰食が発生・進展したことにより貫通漏えいに至ったものと推定されました。また施栓基準に達していた93本の細管についても、潰食による減肉と推定されました。

3.対策
 2B復水器の漏えい細管1本及び1B、2B復水器の施栓基準に達していた細管について施栓を行います。

 また、格納容器内での漏えいに伴う停止期間を利用して、念のため1A及び2A復水器の細管全数(*2)についてもECTを実施し、施栓基準に達したものについては施栓を行う予定です。

以 上

(通商産業省によるINESの暫定評価)
基準1 基準2 基準3 評価レベル
評価対象外 評価対象外
INES:国際原子力評価尺度

<参考資料>