プレスリリース

1999年4月20日

美浜発電所3号機の定期検査開始について

1.今回の定期検査を利用して実施する主な工事等
 (1)1次冷却材ポンプ供用期間中検査
 1次冷却材ポンプの供用期間中検査として3台ある1次冷却材ポンプのうち、A-1次冷却材ポンプについて、主フランジボルト、締めつけ部等耐圧部の健全性を確認するとともに、分解検査としてインペラ等の内部部品について点検します。

 (2)余熱除去系、格納容器スプレイ系配管接続工事
 アクシデントマネジメント対策(*1)として、炉心損傷を防止するため非常用炉心冷却系(ECCS)の再循環注入モード(*2)による長期的な炉心冷却方式の多様化を想定し、格納容器スプレイポンプを用いた再循環も可能となるよう、余熱除去(低圧注入)ポンプ出口配管と格納容器スプレイポンプ出口配管を接続します。

*1;アクシデントマネジメント対策
 設計で考慮していた事故の範囲を大きく超え、炉心の損傷に至るような過酷事故(シビアアクシデント)に備え、現状の設備を有効に活用してその発生防止や発生後の影響を緩和することを考慮した対策。

*2;非常用炉心冷却系の再循環注入モード
 1次冷却材喪失事故時、非常用炉心冷却系により燃料取替用水タンクのホウ酸水を原子炉内に注入するが、燃料取替用水タンク水位が低下した際には、格納容器再循環サンプに溜まった冷却水を余熱除去ポンプ等により原子炉に再注入すること。

 (3)原子炉冷却系統設備小口径配管他取替工事
 海外における原子炉冷却系統設備の損傷事例等に鑑み、将来的な健全性維持を図るという予防保全の観点から、原子炉冷却系統設備の小口径配管の一部について、材質等を変更した新しい配管に取り替えます。

2.燃料集合体の取替え

 燃料集合体全数157体のうち53体を取替える予定です。
  (取替用燃料集合体のうち52体が新燃料集合体。)
3.今後の予定
 
原子炉起動、臨界:平成11年6月 上旬
調整運転開始 :平成11年6月 上旬
本格運転再開 :平成11年6月 下旬

以 上  

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