プレスリリース

1998年5月27日

関西電力地球環境アクションプランについて-取り組みの成果と今後の方向性-

 昨年12月、地球温暖化防止京都会議(COP3)において温室効果ガスの削減目標が合意され、我が国には、温室効果ガスを2008~2012年の間に6%削減(1990年対比)という厳しい目標が課せられました。
 現在、国大でもこれの達成に向けて検討が進められていますが、当社では、従来からCO抑制対策である「ニューERA(イーラ)戦略」を推進し、着実にCO抑制の成果を挙げております。 
  1. 1997年度の取り組みの成果
     ニューERA戦略の推進により、1997年度の発電電力量当たりのCO排出量は、0.06kg‐C/kWhとなり、1990年度レベル(0.09kg‐C/kWh)以下に抑制するという目標を達成しております。
     また、CO排出回避効果は、1990年度との比較で約575万t―C(炭素換算)です。これは、主に大飯発電所3、4号機の運転開始によってCOを排出しない原子力発電の電力量が増えたことと、既設原子力発電所の設備利用率を向上させたことによるもので、全体の89%を占めています。このように、原子力発電はCO削減の決め手となっています。

  2. 「ニューERA戦略」の本年度の特徴点
    fficiency:負荷平準化等による社会全体のエネルギー利用の効率化
      CO排出抑制とコスト削減の両面で効果のある負荷平準化に取り組みます。
      特に、夜間の電力はCOを出さない原子力の発電比率が高いため、より一層環境保全につながります。

       ○エコ・アイス(氷蓄熱空調システム)の普及促進
     また、90年以降、民生、運輸部門で大幅にCO排出量が増えていることから、電力の効率的利用による省エネルギーなどに取り組みます。

       ○電気自動車の普及促進:(株)神戸エコカーの営業開始

       ○社員・社員家族による「10万人エコファミリー運動」

    eduction:原子力の推進を軸とする電力生産におけるCO排出量の削減
      CO削減の決め手となる原子力について、安全性の確保に十分留意しつつ、立地の推進および利用率の向上を図ります。
      また、火力発電についても世界最高水準のコンバインドサイクル発電方式の採用により大幅に熱効率を向上させる計画であります。

    bsorption :国際的共同研究等による自然界の吸収源の拡大
      COP3で、吸収源として植林、森林再生が認められたことから、自然界の吸収源の拡大に向けて様々な取り組みを行っていきます。

  3. 今後の取り組みの方向性
     地球温暖化問題の解決のためには、中長期的・地球的視野でもって、持続可能な発展を目指し、息の長い取り組みを進めることが必要であります。
     当社は、今後とも「ニューERA戦略」を更に推進し、「経済成長」と「エネルギーセキュリティ」と「環境保全」のいわゆる3Eの同時達成を目指し、自主的・積極的にCO対策に取り組んでいきます。

以 上

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