ENTRY

MY PAGE

「第2のくろよん」に挑む|挑むプロジェクト

関電 ✕ インフラ輸出プロジェクト

「第2の“くろよん”」に挑む

水力発電所構築で豊かな経済発展へ

経済を潤すための資源が乏しく、財政収支は近隣諸国との貿易・投資などを通じて回復を図っているラオス。政府は中所得国になることを国是として掲げ、電力開発を経済発展の柱として国家プロジェクトを実施した。もともと輸出品が少ない点から、売電を目的とした発電所の開発ポテンシャルは大きく、国内電力普及率の向上と外貨獲得を通じた経済発展の要となると考えられていた。ラオスとタイの国境を流れるメコン川の支流であるナムニアップ川は、豊富な水量を活かした水力発電所構築の場所として、まさに絶好の立地。このプロジェクトの中核を担ったのが、日本最大のダム「黒部川第四発電所」を構築し、技術とノウハウを持つ関西電力だ。

  • Lao People's Demoncratic Republic
  • Kansai Electric Power

Phase 1

世界にインフラを輸出する、関電初の挑戦

水力発電所を建設する場所として
選ばれたナムニアップ川エリア周辺。

関西電力が主体となって本体工事から管理、
運営までのプランを立案。

詳しくはこちら

水力発電所を建設する場所として
選ばれたナムニアップ川エリア周辺。
関西電力が主体となって本体工事から管理、
運営までのプランを立案。

Phase 1

世界にインフラを輸出する、
関電初の挑戦

2006年4月にラオス政府と関西電力は事業開発合意書を結び、13年4月にタイ電力公社の子会社「EGATインターナショナル」とラオス政府の投資子会社「ラオホールディング国営公社」との共同出資で、「ナムニアップ1パワー社」を設立。その後、タイ電力公社、ラオス電力公社と売電契約を締結。関西電力が主体となって、施設を建設した後に管理・運営を一定期間行い、資金を回収した後、公共側に施設を譲渡するBOT(民間が施設を建設・維持管理・運営し、契約期間終了後に公共へ所有権を移転する方式)のプロジェクトとして、2014年10月には本体工事へと着手。これは、インフラを海外へ輸出するビッグプロジェクト。関西電力としても類を見ない難易度のチャレンジとなった。

Phase 2

一つの村が国を動かす水力発電の場に

最先端の技術を用いた
地質調査と地質改善に臨む。

周辺地域の住民に向けた、
移住先となる村づくりに取り組む。

詳しくはこちら

Phase 2

一つの村が国を動かす
水力発電の場に

このビッグプロジェクトは順調にスタートを切ったものの、地質不良の発覚、周辺地域の理解、多様な価値観との衝突など、さまざまな困難が立ちはだかった。しかし、高品質というジャパンクオリティのブランドを背負っている関西電力にとって、それらの問題と向き合う覚悟はできていた。最先端技術の調査や科学的アプローチを駆使し、地質問題を克服。周辺地域の不安解消のために、新たな生活がイメージしやすいよう、試験農場の用意・住居だけでなく学校や病院などのインフラ整備・水田や畑地など、村そのものを整備。そして、生計改善プロジグラムによる支援を行うなど、電力という事業の枠を超えて最大限のフォロー体制を敷いた。また、さまざまなバックグラウンドを持つ協力会社と、原料や工事の品質について幾重にも議論を重ねて目線合わせを行い、発電所構築の駒を着実に進めていった。

Phase 3

インフラを作り、生活を作り、未来を変える

2019年に商業運転を開始。
タイ国およびラオス国への売電がスタート。

発電所構築だけで終わらない、
その後の生活づくりを継続していく。

詳しくはこちら

Phase 3

インフラを作り、生活を作り、
未来を変える

そして、施工から約5年経った2019年には、商業運転を開始。ダムの高さは167メートル、貯水量は22億立方メートルと黒部ダムの11倍。年間発生電力量も16億キロワット時と、黒部川第4発電所(10億キロワット時)を大きく上回るダムが動き出した。現在は、移転村で生活する住民の生活に欠かせないインフラはもとより、より豊かになるための職業訓練や、商品作物の栽培・輸出などといった支援も行っている。関西電力は、移転後10年で収入を倍増する目標も掲げ、現在も生計改善プログラムによる支援を継続し、周辺地域が未来に向けて自走できる仕組みづくりを行っている。

Future

本プロジェクトのノウハウを未来の海外事業に活かす

詳しくはこちら

本プロジェクトのノウハウを
未来の海外事業に活かす

当社では、関西電力グループ中期経営計画において、国際事業を新たな成長の柱の一つに位置づけた。2025年までに海外事業へ5,000億円の投資を計画しており、持分容量は約1,000~1,200万kWに拡大していく。日本の電力会社として初めて海外発電事業に乗り出した、1998年のフィリピン・サンロケ水力発電プロジェクトをはじめ、アジアを中心に展開してきた国際事業は、現在では、欧州や北米、豪州を含め、12か国23プロジェクトを数え、ワールドワイドに拡大中。今度もさらに世界へと「挑んで」いく。

PROJECT一覧へもどる