就活をスタートした当初、石油開発企業のインターンシップに参加したことからエネルギー業界に興味を持ちました。エネルギー業界を中心にいくつかの会社を受けたなかで、最終的には「こんなふうになりたい」と思う先輩社員に出会えたこと、自分が仕事するイメージを一番掴めた当社への入社を決めました。
入社4年目から7年目にかけてインドネシアのラジャマンダラ水力発電所にファイナンスマネージャーとして赴任し、現地事業会社の会計・財務・法務を中心としたコーポレート業務全般を担当しました。このラジャマンダラ水力発電所は、日本の電力会社初となる完全自主開発の水力プロジェクト。「インドネシアに低炭素な電力を安定供給し、経済発展にも貢献する」というミッションのもと、プロジェクトの関係者の皆様と協力しながら、会社が抱える様々な課題の対応に当たっていました。そして現在は本店に戻り、洋上風力など投資済み案件のアセットマネジメント業務を行っています。
入社1年目の1月、ラオスで半年間の研修プログラムに参加しました。これは立候補制だったため、手を挙げて実現したものです。最初の4ヶ月はナムニアップ1水力プロジェクトの現地事業会社のビエンチャンオフィスにて主に財務業務を担当、残りの2ヶ月は主ダム建設地にあるサイト事務所にて、各種式典準備など総務業務を担当しました。学生時代に留学したこともなく、海外に住むのはこれが初めての経験でしたが、心配していたほど大きなギャップを感じることなく半年間やりきったのは自信につながりました。また、このナムニアップ1水力プロジェクトの工事規模や発電規模は黒部川第4発電所(クロヨン)に匹敵する大規模なもので、その第一線の建設現場に立てたことも大きな経験になりました。
当社の初代社長・太田垣士郎は「経営者が10割の自信をもって取りかかる事業、そんなものは仕事のうちに入らない。7割成功の見通しがあったら勇断をもって実行する。それでなければ本当の事業はやれるもんじゃない」と、社運を賭けた黒部ダムの建設を決断したそうです。今もその想いが受け継がれているからこそ、当社には日々の小さいことから大きなものまで挑戦できるマインドが根づいているのではないかと思います。私がこれから挑戦したいのは、「ゼロカーボンビジョン2050」の達成に向けた新たな取り組みです。再生可能エネルギーの機運をつかみながら、これまでの経験を当社の様々なフィールドに展開していきたいと考えています。
3年間の海外赴任から戻ってきて驚いたのは、業務の電子化やテレワークがぐんと進んでいたことです。在宅勤務をする方も増えたため、対面だけでなくチャットでもコミュニケーションをとるなど働き方はずいぶん変わりましたが、情報共有や議論の活発さは変わっていないと感じます。今のチームでは各担当者が技術・財務・法務といったそれぞれの専門性を発揮しながら一体感をもって取り組んでいます。
インドネシアに3年間単身赴任していた頃はちょうどコロナ禍で家にいることが多かったため、休日は米国公認会計士の勉強をし、資格を取得しました。自由に移動できるようになってからはインドネシアの古都・ジャグジャカルタやバリ島などインドネシア国内旅行にも行くことができました。日本へ戻ってきてからは家族との時間を大切に過ごしています。