考~でんきのもしも~ みなさまと共に考えるエネルギーの未来

もしも、地球の気温が上がり続けたら

現在の地球は、過去1300年の間で最も暖かくなっていることをご存知でしょうか?
気象庁によると、2016年の世界の年平均気温は1891年の統計開始以降最も高い値となり、世界の年平均気温は100年あたり約0.72℃の割合で上昇しているそうです。

もしも、このまま地球の気温が上がり続けたら?
私たちの生活はどう変わるのでしょうか。

地球温暖化によって海面の上昇、降水パターンの大きな変化による乾燥化の進行、台風・ハリケーンなどの熱帯性低気圧による洪水や高潮などの被害が心配されます。
また、熱中症の他、マラリアやデング熱などの感染症に感染するリスクも増加する可能性があると言われています。

人間に多大な影響があると予測されている地球温暖化。
この一因を作ったのも人間であることは、ほぼ間違いないと言われています。

地球温暖化は世界全体で取り組む課題であり、私たちの生活にも直結します。
そこで、地球温暖化と電気について考えてみましょう。

出典:気象庁HP

地球温暖化が起こるワケ

地球温暖化が起こるその一因としては、人間活動による温室効果ガスの増加が考えられています。
温室効果ガスとは二酸化炭素(CO2)、メタンやフロンなどのこと。
太陽光によって地球が温められると、温められた地球からは赤外線という熱を宇宙に向かって放出します。このとき温室効果ガスが大気中に適度にあると、この赤外線の一部を吸収して再び地球に返します。これによって地球は適度に温められ、世界の平均気温は14度(推定)に保たれています。
しかし温室効果ガスが増えてしまうと、地球から宇宙に向かって赤外線を放出する際に、温室効果ガスが赤外線をより多く吸収し、地球により多くの熱を返します。その結果、地球がさらに温められてしまうのです。

地球温暖化の仕組み

電力会社の事業活動とCO2の排出

CO2排出係数などの推移

「地球温暖化対策の推進に関する法律」上の「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」に基づき計算しています。調整分には、CO2クレジット、太陽光余剰買取制度・再生可能エネルギーの固定価格買取制度のもとでの環境価値の調整も含まれます。なお、平成26年度の調整分は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の環境価値の調整のみとなっています。

電力会社の事業活動からのCO2排出量は、そのほとんどが、電力の安定供給・品質維持等に不可欠な火力発電で石炭・石油・LNGといった化石燃料を使用することによります。

電気は、経済活動や私たちの生活に欠かすことができないため、安定供給、経済性、環境性にバランスよく配慮する必要があります。電力会社は、このバランスをとる観点から、原子力発電を重要な電源の一つとして活用してきました。

震災以降、原子力発電所が長期停止し、火力発電所での燃料消費量が増加したことにより、CO2排出量は大幅に増加しています。

地球温暖化防止に向けた、関西電力の取組み

関西電力では、地球温暖化防止のために、原子力発電の安全・安定運転の確保や火力発電の高効率化、水力発電の維持・拡大、再生可能エネルギーの開発・導入など、地道にコツコツとさまざまな取組みを進めてきました。その結果、CO2排出係数(販売電力量あたりのCO2排出量)の震災前の3ヵ年平均値(2008-2010年度)は、1990年度の20%減に相当する0.282kg-CO2/kWhとなるなど、着実に成果をあげてきました。

震災以降、原子力発電所の長期停止の影響により、CO2排出係数は悪化しましたが、引き続き、安全の確保を大前提に原子力発電を活用していくとともに、さまざまな取組みを進めることにより地球温暖化防止に貢献していきます。

火力発電の熱効率向上

火力発電所については、設備や運用に関する対策を継続的に行い、熱効率の維持・向上を図ることによって、化石燃料の使用量を削減し、CO2排出量の抑制に努めています。天然ガスを燃料とする、関西電力で最大級の火力発電所「姫路第二発電所」は高効率な火力発電方式(コンバインドサイクル方式)への設備更新工事を行いました。熱効率が約42%から世界最高水準の約60%に向上し、CO2排出量の低減に大きく貢献しています。

再生可能エネルギーの開発・普及

再生可能エネルギーとは、水力や太陽光、風力などのエネルギーのこと。
関西電力グループは一体となって、既設水力発電所の出力向上や太陽光・風力の発電所建設などに取り組んでおり、2016年3月現在で約11万kWの開発・計画を公表しています。
今後は、洋上風力発電や地熱発電など多様な電源の開発や管外での開発にも積極的に取り組んでいきます。

太陽光発電の開発

和歌山県有田市で(株)関電エネルギーソリューション(Kenes)の「有田太陽光発電所」(出力2万9,700kW)が2015年10月に運転を開始しました。また、兵庫県宍粟市で「宍粟太陽光発電所」(出力1,980kW)も2016年11月に運転を開始しており、これらを合わせると当社グループの太陽光発電所は計9ヵ所、CO2排出削減量は計約2万7,000トン/年になる見込みです。

水力発電の開発

2015年11月、富山県黒部市宇奈月町の「出し平発電所」(最大出力520kW)が、当社152ヵ所目の水力発電所として運転を開始しました。同発電所は、当社所有の「出し平ダム」が下流の景観保全など河川環境を維持するために放流する水を発電に利用します。

風力発電の開発

愛知県田原市では、Kenesの「田原4 区風力発電所」(出力6,000kW(2,000kW×3基))が2014年5月から運転を続けています。当社グループの風力発電所は「淡路風力発電所」(出力1万2,000kW)と合わせて計2ヵ所、CO2排出削減量は計約1万9,000トン/年になります。

安全確保を第一とした原子力発電の活用

原子力発電は発電時にCO2を排出しません。太陽光や風力発電といった再生可能エネルギーも発電時にCO2を排出しませんが、エネルギー密度が低く、天候次第で出力が変動する等のことから、安定供給と経済性の面で課題があります。

原子力発電は安定的にCO2ゼロの電気を大量に供給できることから、地球温暖化防止に大きく貢献する電源として、引き続き、重要です。福島第一原子力発電所から得られた反省と新たな知見を充分に踏まえ、あらゆる安全対策を行い、世界最高水準の安全を確保しつつ、安全・安定運転に万全を期していきます。

各種電源別(1kWh当たり)のCO2排出量

出典:電力中央研究所「日本における発電技術のライフサイクルCO2排出量総合評価(2016年7月)」