エネルギー・環境教育

空気をちぢめるとどうなるの? 反対にふくらませたら?
気体の圧縮と膨張

空気をちぢめるとどうなるの? 反対にふくらませたら?

空気は暖めるとふくらみ、冷やすとちぢみます。
では、逆はどうでしょう。空気をむりやりちぢめたら? または、空気をむりやりふくらませたら?
空気は、ある一定の量をつかまえて無理矢理小さくする(圧縮(あっしゅく)する)と、それにつれて温度が高くなる性質があります。
反対に、無理矢理ふくらませる(膨張(ぼうちょう)させる)と温度が低くなります。「暖める→ふくらむ」「冷やす→縮む」という現象とは正反対ですね。

ヒートポンプ

「空気でお湯をわかす」ってどうやるの?

空気の「圧縮する→暖かくなる」という性質を利用したのが「ヒートポンプ」という技術。ヒートポンプを利用すると、火を燃やさずにお湯をわかすことができます。

家庭で利用できるヒートポンプがエコキュート。外の空気の熱を集めて、温かくなった冷媒(ヒートポンプのパイプをかけめぐっている物質)を圧縮することで、高温の状態にします。<ここ>でも解説したように、熱はつねに温度が高い方から低い方へうつりますから、この高温の冷媒を冷たい水にふれさせると、熱が水の方にうつり、水を温めることができます。ヒートポンプを利用することで、現在は、90℃という高温のたきあげもできます。火を使わないので、家庭からの二酸化炭素(にさんかたんそ。CO2ともいいます)の排出(はいしゅつ)を減らす効果があり、今後も普及(ふきゅう)が期待されています。