エネルギー・環境教育

どうしてかがみに物がうつるの?
鏡の性質

どうしてかがみに物がうつるの?

光には、まっすぐ進む性質があります。鏡の後ろには、銀がうすくはってあり、鏡に向かって進む光はこの銀のまくにぶつかって反射(はんしゃ)します。これが鏡に物がうつるわけです。 真正面からまっすぐ鏡に当たる光は、まっすぐ反射します。 鏡に角度を付けると光は鏡に当たった角度と同じ角度で反射して進みます。鏡ごしにこちらからは見えない物が見えたりするのは、このせいです。身長よりも低い鏡で全身を見ることができるのも、同じ理由です。

蜃気楼

蜃気楼(しんきろう)ってなに?

「蜃気楼(しんきろう)」という言葉を聞いたことがありますか。
蜃気楼は、遠くの景色が伸びたりちぢんだり、空に浮いて見えたり、ひっくり返って見えたりする現象です。どうしてこんなことが起こるかというと、空気中に暖かい層と冷たい層できるせいで、光が屈折(くっせつ)して見ている人の目にとどくからです。

たとえば、まだ寒い春のお昼ごろ、海面近くの空気が冷たいところに太陽で暖められた空気が陸から流れてくるとします。すると、海の近くには冷たい空気の層ができ、その上に暖かい空気の層ができます。 太陽の光があふれる自然界では、物は色々な方向に光を反射しています。(このおかげで、私たちにもその物が見えます。

遠くの物もそれは同じ。本来なら、上の方に向かって反射した光は、遠くから見ている人にはとどかないのですが、先ほどのような状態になると、事情が変わります。上の方に進んだ光は、冷たい空気と暖かい空気のさかい目で屈折して、遠くにいる人の目にもとどきます。(温度のちがう空気の層が重なっているとき、光は冷たい空気の方に曲がろうとする性質があります。)
私たちは、光が来た方向に物があるようについ思ってしまうので、「船が空を飛んでる!」などとびっくりしてしまうわけです。
光の屈折の仕方によって、蜃気楼で見える物はひっくり返っていたり、ゆがんでいたりすることもありあります。

今の説明とは反対に、下の方に暖かい空気の層があり、上に冷たい空気の層があるような場合にも蜃気楼は起こります。夏の暑い日、アスファルト道路に水たまりが見える「逃げ水」や島やオアシスが浮かんで見える「浮島」現象などがそれに当たります。
ちなみに、蜃気楼の「蜃」ははまぐりの意味。昔の人は、大きなはまぐりのはく息で起こる現象だと思っていたからだそうです。