個人投資家のみなさまへ(関西電力グループについて)
当社グループの2022年度の業績に関しまして、「連結経営成績」「セグメントの業績」を中心に掲載しております。
2023年3月期の経営成績
2022年度の当社グループは、「関西電力グループ中期経営計画(2021-2025)」および「関西電力グループ重点取組み(2022)」に掲げた諸施策について、総力を結集し取り組んでまいりましたが、中期経営計画の大前提であるコンプライアンスに関わる不適切な事案が発生しました。本事案について、重大かつ厳粛に受け止めております。
当年度の小売販売電力量は、需要数が増加したことなどから、1,116億kWhと前年度に比べて10.8%増加しました。その内訳を見ると、「電灯」については、309億kWhと前年度に比べて4.4%減少しました。また、「電力」については、807億kWhと前年度に比べて18.0%増加しました。
収入面では、電灯電力料収入が増加したことなどから、売上高は3,951,884百万円と、前年度に比べて1,099,989百万円の増収(+38.6%)となりました。
支出面では、徹底した経営効率化に努めたものの、原子力利用率の低下や為替・燃料価格の影響などにより火力燃料費が増加したことや、卸電力取引市場からの調達費用の増加などにより他社購入電力料が増加したことなどから、営業費用は4,003,940百万円と、前年度に比べて1,251,370百万円の増加(+45.5%)となりました。
また、税務上の繰越欠損金について当期に繰延税金資産を計上したことなどから、法人税等が減少しました。
この結果、当年度の連結経営成績は以下のとおりとなりました。
連結経営成績 (単位:百万円)
2021年度 | 2022年度 | 増 減 | ||
---|---|---|---|---|
売上高 | 2,851,894 | 3,951,884 | 1,099,989 | 38.6% |
営業利益 | 99,325 | △52,056 | △151,381 | - |
経常利益 | 135,955 | △6,666 | △142,621 | - |
親会社株主に 帰属する 当期純利益 |
85,835 | 17,679 | △68,156 | △79.4% |
総販売電力量(小売、他社 計) (単位:百万kWh)
2021年度 | 2022年度 | 前年度比(%) | |||
---|---|---|---|---|---|
総販売電力量 (小売、他社 計) |
121,463 | 127,287 | 104.8 | ||
小売販売 電力量 |
100,657 | 111,565 | 110.8 | ||
電灯 | 32,326 | 30,904 | 95.6 | ||
電力 | 68,331 | 80,661 | 118.0 | ||
他社販売 電力量 |
20,806 | 15,722 | 75.6 |
(注)
- 1.エネルギー事業のうち当社の数値を記載している。
- 2.四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。
発受電実績 (単位:百万kWh)
種 別 | 2021年度 | 2022年度 | 前年度比(%) | ||
---|---|---|---|---|---|
発受電実績 | 自社 | 水力発電 電力量 |
13,531 | 13,443 | 99.3 |
火力発電 電力量 |
46,961 | 45,394 | 96.7 | ||
原子力発電 電力量 |
33,553 | 26,544 | 79.1 | ||
新エネルギー 発電 電力量 |
26 | 21 | 81.2 | ||
他社 受電 電力量 |
34,105 | 49,106 | 144.0 | ||
揚水発電所の 揚水用 電力量 |
△1,915 | △2,130 | 111.2 | ||
合計 | 126,262 | 132,377 | 104.8 | ||
総販売 電力量 |
121,463 | 127,287 | 104.8 | ||
出水率(%) | 100.7 | 97.0 | - |
(注)
- 1.エネルギー事業のうち当社の数値を記載している。
- 2.発受電電力量については、送電端電力量を記載している。
- 3.火力発電電力量は、汽力発電電力量と内燃力発電電力量の合計である。
- 4.新エネルギー発電電力量は、汽力発電設備におけるバイオマスと新エネルギー等発電設備における太陽光による発電電力量である。
- 5.揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量である。
- 6.2021年度出水率は、1990年度から2019年度までの30ヶ年平均に対する比である。2022年度出水率は、 1991年度から2020年度までの30ヶ年平均に対する比である。
- 7.四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。
- 8.発受電電力量の合計と総販売電力量の差は損失電力量等である。なお、当年度より発受電電力量の合計を、従来の小売販売電力量から総販売電力量に対応するよう見直している。
セグメントの業績
当社グループは、エネルギー事業、送配電事業、情報通信事業、生活・ビジネスソリューション事業を基礎としたセグメントから構成されております。セグメント毎の当期の実績は以下のとおりになりました。
(単位:百万円)
エネルギー事業 | 送配電事業 | 情報通信事業 | 生活・ビジネス ソリューション 事業 |
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---|---|---|---|---|---|
外部顧客への 売上高 | 2021年度 | 2,092,810 | 398,977 | 210,696 | 149,410 |
2022年度 | 3,109,708 | 469,975 | 222,828 | 149,370 | |
増減 | 1,016,898 | 70,998 | 12,132 | △39 | |
セグメント 損益 (経常損益) | 2021年度 | 70,624 | 6,064 | 40,050 | 19,658 |
2022年度 | △27,405 | △45,186 | 43,029 | 20,908 | |
増減 | △98,029 | △51,250 | 2,978 | 1,250 |
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エネルギー事業
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収入面では、電灯電力料収入が増加したことなどから、外部顧客への売上高は3,109,708百万円と、前年度に比べて1,016,898百万円の増収(+48.6%)となりました。
支出面では、徹底した経営効率化に努めたものの、原子力利用率の低下や為替・燃料価格の影響などにより火力燃料費が増加したことや、卸電力取引市場からの調達費用の増加などにより他社購入電力料が増加したことなどから、経常費用は増加しました。
この結果、セグメント損失は27,405百万円と、前年度に比べて98,029百万円の減益となりました。 -
送配電事業
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収入面では、需給調整取引の増加による収益の増加があったことなどから、外部顧客への売上高は469,975百万円と、前年度に比べて70,998百万円の増収(+17.8%)となりました。
支出面では、燃料価格の高騰などの影響により、需給調整に伴う費用が大幅に増加したことなどから、経常費用は増加しました。
この結果、セグメント損失は45,186百万円と、前年度に比べて51,250百万円の減益となりました。 -
情報通信事業
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収入面では、eo電気において燃料費調整額が増加したことなどから、外部顧客への売上高は222,828百万円と、前年度に比べて12,132百万円の増収(+5.8%)となりました。
支出面では、燃料価格の高騰などの影響により、eo電気において電力調達費用が増加したことなどから、経常費用は増加しました。
この結果、セグメント利益は43,029百万円と、前年度に比べて2,978百万円の増益(+7.4%)となりました。 -
生活・ビジネス
ソリューション事業 -
収入面では、不動産分野において、賃貸事業における新規物件取得により賃料収入が増加したことや、ホテル事業における稼働率の向上などがあったものの、株式の譲渡により、4社を連結の範囲から除外したことなどから、外部顧客への売上高は149,370百万円と、前年度に比べて39百万円の減収(△0.0%)となりました。
支出面では、徹底したコスト削減に努めたことなどから、経常費用は減少しました。
この結果、セグメント利益は20,908百万円と、前年度に比べて1,250百万円の増益(+6.4%)となりました。