プレスリリース
2017
2017年9月22日
関西電力株式会社
大阪市東淀川区、吹田市、摂津市の一部で発生した停電について[最終報(原因と対策)]
平成29年8月23日5時43分頃、大阪市東淀川区、吹田市、摂津市の一部で停電が発生しました。
当社従業員が吹田市高城町のマンホール内を確認したところ、当該マンホールに敷設されているCVケーブル※1とOFケーブル※2のうち、CVケーブルに穴が開いていることを確認しました。
また、OFケーブル側は、CVケーブルの穴が発見されたマンホールから約1km離れた別のマンホール内で、ケーブル同士を接続している機器の穴、およびその穴からの漏油を確認しました。
その後、当該箇所のケーブル等の取替えを行い、元の送電ルートでの送電を再開するとともに、撤去したケーブル、機器等を調査したところ、原因や停電発生の経緯がわかりました。
[平成29年8月23日、24日、28日、9月7日 お知らせ済]
【停電の原因】(9月7日 お知らせ済みの内容)
今回の停電は、以下の原因により発生したものと推定しました。
- ①CVケーブルが水トリー※3により絶縁破壊。
- ②①の影響で、OFケーブル側で施工不良のあった接続機器が絶縁破壊。
- ③①②の結果、CVケーブル側、OFケーブル側ともに事故電流を感知し、2回線とも送電を遮断したことで、停電が発生。
【緊急対策】(9月7日 お知らせ済みの内容)
- ・管内にある同じ構造の接続機器を調査したところ、同様の施工不良がないことを確認しました。
【再発防止対策】
- ①CVケーブルの対策
同じ種類のケーブルを計画的に取替えているところですが、今後は事故時の影響の大きい箇所を優先して、取替えを進めていきます。 - ②接続機器の対策
- ・間違った位置で金具を取り付けできないよう、機器の構造自体を見直します。
- ・現地組立てをする部品の、取付け位置間違いが発生しないように、管理項目を見直します。
- ・現地組立てに関する品質管理監査を充実させます。
【その他の対策】
今後、上記の再発防止策に加えて、以下の施策も実施してまいります。
- ①停電復旧手順の見直し
- ・初動体制を早期に確立するとともに、状況に応じて、先行的に作業班を派遣するなどし、早期復旧に努めます。
- ・発電機車の運用に柔軟性を持たせるために、保有台数を増やします。
- ②速やかな情報発信・報告
- ・停電発生の事実を早期に発表するとともに、社内の情報共有を強化することで、より速やかに、且つわかりやすい説明に努めます。
- ・ホームページやSNSでの情報発信を充実します。
- ・上記の情報発信に加えて、国への報告を速やかに行います。
今後、上記の対策を実施することにより、電気の安全・安定供給に努めてまいります。
なお、今回とりまとめた内容は、経済産業省にも報告しております。
今回の停電により、お客さまをはじめ、多くの皆さまにご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。
- ※1:「cross-linked polyethylene insulated vinyl sheath cable」の略。プラスチックで絶縁しているケーブル。
- ※2:「oil-filled cable」の略。絶縁に油および紙を用いたケーブル。
- ※3:プラスチックのような絶縁材料が、長時間にわたって水が存在する状態で、電界にさらされたときに発生する現象で、伸展することで絶縁性能が低下し、絶縁破壊に至る。
<停電復旧状況>
- ・平成29年8月23日05時43分 停電発生(約34,340軒)
- 停電エリア:大阪市東淀川区、吹田市、摂津市
- ・平成29年8月23日17時02分 応急送電完了
- ・平成29年8月28日06時36分 本格復旧完了(元の送電ルートからの送電再開)
以 上