当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。
1.運転状況について(平成18年10月12日現在) |
発電所 |
電気 出力 (kW) |
運転状況 |
備 考 |
美 浜
発電所 |
1号機 |
34.0万 |
運転中 |
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2号機 |
50.0万 |
運転中 |
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3号機 |
82.6万 |
事故停止中[第21回定期検査中]
H16年8月9日 2次系配管破損事故により停止
(引き続き、H16.8.14〜 第21回定期検査)
H17年1月5日〜 定期検査作業中 |
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高 浜
発電所 |
1号機 |
82.6万 |
運転中 |
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2号機 |
82.6万 |
運転中 |
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3号機 |
87.0万 |
第17回 定期検査中
H18年8月18日に「B−蒸気発生器水位異常低」警報が発信し、原子炉が自動停止
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(引き続き、H18年8月19日〜第17回定期検査(H18年12月上旬までの予定)) |
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【お知らせ済み】
「B−蒸気発生器の水位異常低」警報発信による原子炉自動停止の原因と対策について
詳細は2(1)のとおり。
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4号機 |
87.0万 |
運転中 |
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大 飯
発電所 |
1号機 |
117.5万 |
運転中 |
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2号機 |
117.5万 |
運転中 |
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3号機 |
118.0万 |
第12回 定期検査中 H18年9月27日〜H19年1月上旬までの予定 |
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4号機 |
118.0万 |
運転中 |
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2.保全品質情報※について
※ |
実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則および電気関係報告規則に基づく報告事象や安全協定の異常時報告事象に該当する事象を含め、保安活動向上の観点から、産官学において情報共有することが有益である事象 |
(1)法令に基づく報告事象や安全協定の異常時報告対象のうち重要な事象 |
発電所名 |
高浜発電所3号機 |
発 生 日 |
8月18日 |
件 名 |
「B−蒸気発生器の水位異常低」警報発信による原子炉自動停止の原因調査状況について
(添付図−1参照) |
事象概要
および
対 策 等 |
第17回定期検査のため、平成18年8月18日から出力降下を開始し、翌19日に発電停止する予定でしたが、出力降下中の8月18日、電気出力約11%にてB系統の給水制御を主給水流量制御弁から主給水バイパス流量制御弁へ切替操作を行っていたところ、「B−蒸気発生器※1水位異常低」警報が発信し、原子炉が自動停止しました。
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※1: |
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高浜発電所3号機には、蒸気発生器はA,B,Cの3台があり、そのうちの1台の水位が低下した。 |
事象発生時の状況は、主給水バイパス流量制御弁が開かなかったため、B−蒸気発生器の水位が低下しました。このため、運転員は自動切替操作を中止し、手動で蒸気発生器水位の回復操作を行いましたが、水位低下が継続し原子炉が自動停止しました。
なお、この事象による環境への放射能の影響はありません。
当該弁の動作試験を実施した結果、弁開度を調整するポジショナ※2の入力信号(弁開度要求信号)に対する出力信号(弁開度調整信号)の応答が遅いことが確認されました。
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※2: |
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ポジショナは、制御弁への開度要求信号に応じ弁の開度を正確に維持するための装置で、弁への駆動空気圧を調整する。ポジショナ内部の調整弁(パイロット弁)の弁棒(パイロットステム)が上下動することにより、弁開度調整信号(空気圧)を出力する。出力信号を受けたブースタリレーは、その信号に応じた駆動用空気を弁に供給し、弁が開閉する。 |
詳細点検を実施した結果、以下のとおり原因を推定しました。
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○ |
通常運転中に、復水処理装置再生排水処理設備(ETA処理装置)※3から排出された硫酸アンモニウム※4が、主給水配管室の外気取り入れ口から室内に流入し、ブースタリレー排気口からパイロット弁内に取り込まれ、弁棒上部に硫酸アンモニウムが堆積しました。 |
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○ |
給水制御を主給水流量制御弁から主給水流量バイパス制御弁に切り替えた時、パイロット弁の弁棒上部とそのまわりのスリーブやシートに付着した硫酸アンモニウムが弁棒の動きを阻害し、弁開度要求信号が出力されているにもかかわらず、主給水流量バイパス制御弁が開かなかったものと推定されました。 |
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※3: |
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復水処理装置再生排水処理設備(ETA処理装置) 2次系系統水用イオン交換樹脂(不純物除去用)の再生処理に伴い発生する廃液を焼却処理する設備。この廃液にはエタノールアミン(ETA:H2NCH2CH2OH)、ヒドラジン(NH2NH2)およびアンモニア(NH3)が含まれており、重油を用いて焼却するため硫黄酸化物(SOX)も同時に発生する。
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※4: |
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硫酸アンモニウムは、硫酸とアンモニアの中和反応などによって生成される。化学式は(NH4)2SO4。白色結晶で吸湿性がある。化学肥料の材料などにも利用されている。
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対策として、以下のとおり実施します。
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○ |
主給水流量バイパス制御弁(3台)のパイロット弁を新品に取り替えます。 |
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○ |
硫酸アンモニウムの流入を防ぐため、主給水配管室の外気取り入れ口は閉止することとします。 |
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○ |
次回定期検査において、主給水流量バイパス制御弁が開放したことを検知した後、主給水流量制御弁が閉止する給水切替プログラムに変更します。
また、それまでの間、給水制御切替前に、手動で当該弁の開閉確認を実施し健全性を確認します。
なお、切替中に「主給水制御弁自動切換流量注意」警報が発信した場合は、切替操作を中止します。これにより、それ以上の給水流量の低下を抑制することが可能となります。 |
[平成18年8月19日、21日、9月19日 お知らせ済]
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(2)(1)に至らない軽微な事象
なし
3.その他情報
(1)不具合情報
なし
(2)その他情報(工学的安全施設の予防保全作業)
なし
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保全品質情報については、下記の公開サイトにおいても、準備が整い次第掲載していきます。
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当社ホームページ(/knic/meeting/index.html)“原子力情報センター(保全品質情報)”
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日本原子力技術協会ホームページ(http://www.nucia.jp)“原子力施設情報公開ライブラリー「ニューシア」”
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以 上