プレスリリース

2006年8月21日
関西電力株式会社

高浜発電所3号機の定期検査状況について(「B-蒸気発生器水位異常低」警報発信による原子炉自動停止の原因調査状況)

 高浜発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力87万キロワット、定格熱出力266万キロワット)は、第17回定期検査のため、8月18日18時50分から出力降下を開始し、翌19日01時に発電停止する予定でしたが、出力降下中の8月18日23時55分、電気出力約11%にてB系統の給水制御を主給水流量制御弁から主給水バイパス流量制御弁へ切替操作を行っていたところ、「B−蒸気発生器水位異常低」警報が発信し、原子炉が自動停止しました。
 なお、この事象による環境への放射能の影響はありません。

平成18年8月19日 お知らせ済み]


1.事象発生時の状況
運転員は、電気出力約11%において、給水流量が主給水バイパス流量制御弁で制御できる範囲にあることを確認した上で、B系統の主給水流量制御の自動切替操作を開始しました。
主給水流量制御弁は閉動作しましたが、これに応じて開動作すべき主給水バイパス流量制御弁は閉状態のままであったことから、B−蒸気発生器への給水流量が低下し、蒸気発生器水位が低下しました。
このため、運転員は自動切替操作を中止し、手動で主給水流量制御弁を開き、蒸気発生器水位の回復操作を行いましたが、水位低下が継続し、原子炉が自動停止しました。
高浜発電所3号機には、蒸気発生器はA,B,Cの3台があり、そのうちの1台の水位が低下。

2.主給水バイパス流量制御弁の点検状況
事象発生時の状況から、主給水バイパス流量制御弁に動作不良が発生したものと考えられるため、当該弁の動作試験を実施しました。
その結果、弁開度を調整するポジショナーにおいて、入力信号(弁開度要求信号)に対する出力信号(弁開度調整信号)の応答が遅いことが確認されました。

3.今後の予定
今後、当該ポジショナーを工場に持ち帰り詳細点検するとともに、当該弁について、弁本体および制御系の点検を行います。

以  上

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