今回の特集はどうだったかな?地球温暖化について、もう少し深く掘り下げてみよう。

強い雨の日が増えたり、暑い日や寒い日が続いたりする「異常気象(いじょうきしょう)」が起こるのは、地球温暖化(ちきゅうおんだんか)と関係がありますか?

まず「異常気象」とは、いつもとはちがう、めずらしい天気になることをいうんだ。気象庁(きしょうちょう)では「30年に1度くらいのめずらしい天気」を異常気象といっているよ。
ここ数年の間に、とつぜん強い大雨がふりだすことがあったり、とても暑い日や寒い日が続いたりすることが増えているね。その原因のひとつに、地球温暖化の影響があると考えられているんだ。ただし、地球のまわりの風の向きや、雲の動き、海の流れといった「自然の変化」は常に起こっているものだから、いつもとはちがう、めずらしい天気になることがあるのは不思議なことではないんだ。
異常気象と地球温暖化の関係は、まだはっきりとわかっていないけれど、地球温暖化がこれ以上ひどくならないために、一人ひとりができる努力を続けていこうね。

このまま地球温暖化が進むと、どのくらい気温が上がってしまいますか?

いろいろな意見があるけれど、このままの状態が続くと、2100年頃の世界中の平均気温は、最大で4.8℃上がるといわれているよ。また、上がってしまった気温がもとにもどるのか、もどらないのかは、いまのところわからないんだ。
「たったの4.8℃」と思うかもしれないけれど、それだけ気温が上がると、雨がたくさん降ったり、寒い場所の氷がとけたり、暑い場所が増えて農業ができなくなったりして、こまってしまうことも多いんだ。

石油や石炭などを燃やさずに、電気をつくる方法はありますか?

みんながいつも使っている電気をつくるために、発電所で石油や石炭や天然ガスなどを燃やしているんだ。たくさんの石油や石炭や天然ガスなどを燃やすと、地球温暖化の1番の原因となる二酸化炭素(にさんかたんそ)が発生することは、覚えているよね?そこで、日本をはじめ、世界中で二酸化炭素を発生させずに電気をつくりだす取り組みが進められているよ。
みんなの身近な場所に増えてきているのが、太陽の光をもとに電気をつくる「太陽光発電(たいようこうはつでん)」だね。風を利用して、大きな風車を回した力で電気をつくる「風力発電(ふうりょくはつでん)」も増えてきているよ。そのほかにも、川の水の流れや、ダムにたまった水の流れといった、水の力で電気をつくる「水力発電(すいりょくはつでん)」や、地面に深いあなをほって、地下から出てくるじょう気の力で電気をつくる「地熱発電(ちねつはつでん)」という方法もあるんだ。そのほかにも、今までにない方法で電気をつくる研究が進められているんだ。

地球温暖化を止めるには、二酸化炭素をどのくらい減らせばいいのですか?

地球温暖化の原因は、二酸化炭素などの温室効果ガスだったね。その温室効果ガスの排出をへらして地球温暖化を止めるために、世界中の国が話し合いをしていて、世界中の平均気温の上昇を2℃以内にしようとしているんだ。そのためには、2050年頃に温室効果ガスの排出をほぼゼロにしなければならないと言われているよ。それはとても難しいことなんだけど、世界中の国が協力をして、実現をめざしているよ。
また、世界の国や地域は、温室効果ガスをへらすための目標を決めているよ。たとえば日本は「2030年までに、2013年よりも46%減らす」ことにしていて、EU(ヨーロッパ連合)は「2030年までに、1990年よりも55%減らす」ということにしているんだ。
地球温暖化を止めるためには、いろいろな問題を解決していかなければならないけれど、世界中の人たちといっしょに、力を合わせてがんばっていこう。

(2021年4月時点の内容です)

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