プレスリリース

2006年8月31日
関西電力株式会社

「格納容器再循環サンプスクリーン閉塞事象に係る対応に関する報告書」の提出について

 当社は、本日、経済産業省原子力安全・保安院長に「格納容器再循環サンプスクリーン閉塞事象(*1)に係る対応に関する報告書」を提出しましたので、お知らせします。

 格納容器再循環サンプスクリーン閉塞事象については、過去欧米の沸騰水型原子力発電所(BWR)で発生したものですが、加圧水型原子力発電所(PWR)についても調査するよう平成16年6月25日付けで経済産業大臣より、格納容器内保温材等の実態調査指示(*2)が出されました。
 これを受け、当社は順次、各プラントにおける格納容器内保温材の種類や使用量、格納容器再循環サンプの仕様などの調査を行うとともに、暫定対策を検討し、平成18年4月14日までに全プラントの調査結果等を報告しました。

<平成18年4月14日お知らせ済み>


 今回の報告は、その後、平成17年10月25日付けで原子力安全・保安院長から出された対策案等の提出指示(*3)に基づき、設備上の対策案およびその有効性評価手法を検討し、報告したものであります。
  [設備上の対策案]
  全プラントにおいて、格納容器再循環サンプスクリーンの高性能化等の実施
  [有効性評価手法]
  米国での手法の検討や必要な試験を行い、対策の有効性を評価する手法を検討

 今後、経済産業省において報告書の評価が行われる予定であり、その評価結果を受けて、設備上の対策について詳細設計を行い、計画的に実施することといたします

 なお、設備上の対策が完了するまでの間は、経済産業大臣に報告し、妥当と認められている現在実施中の暫定対策を継続することにより、プラントの安全は確保できるものと考えています。

以 上

  (*1) 原子炉冷却材喪失事故(LOCA)時において、1次冷却材配管の破断口から噴出したジェットにより剥離した配管保温材や塗料等がスプレイ水により格納容器(CV)再循環サンプまで移送される可能性があるが、これらの異物(デブリ)により、CV再循環サンプのフィルタ機能を持つスクリーンが保温材等により目詰まりして、安全注入系の各ポンプへの水源となる水が循環できなくなる事象。
  (*2) 「格納容器再循環サンプスクリーン閉塞事象に関する報告徴収について(平成16年6月25日付)」
  (*3) 「格納容器再循環サンプスクリーン閉塞事象に係る対応について(平成17年10月25日付)」
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