プレスリリース

2006年8月4日
関西電力株式会社

省エネルギー・快適な「エコ住宅」の開発・実証を4社が共同で実施します!
(国土交通省「住宅・建築関連先導技術開発助成事業」)

 関西電力株式会社・三菱電機株式会社・阪急電鉄株式会社・三菱地所ホーム株式会社の4社は、省エネルギー性と快適性を両立させる、「エコ住宅」の技術開発を共同で実施しており、現在、実証のための住宅を国際文化公園都市「彩都」に建設中です。
 本事業は、国土交通省が進める「住宅・建築関連先導技術開発助成事業」において、「木造軸組工法における省エネルギー及び快適性能の向上に関する技術開発」として採択されたものであり、在来工法の住宅に対し、通風・換気、日射遮蔽・取得、断熱・気密などの各種住宅工法や、全館空調、オール電化などの設備機器を統合的に導入することにより、省エネルギー性と快適性を両立させた住宅を実現させることを目的として実施するもので、今後、入居者の協力を得ながら計測・評価を行い、普及促進を図る予定です。
 詳細は次のとおりです。

1.技術開発の背景・目的
 日本の戸建住宅の7割が、在来工法と呼ばれる「木造軸組工法」によるものですが、この工法で建設される住宅の省エネルギー性や快適性を高める先進的な技術の導入はまだ確立されておりません。そこで、関西電力株式会社・三菱電機株式会社・阪急電鉄株式会社・三菱地所ホーム株式会社の4社がコンソーシアムを構成し、国土交通省の「住宅・建築関連先導技術開発助成事業」に「木造軸組工法における省エネルギー及び快適性能の向上手法に関する技術開発」を課題に掲げて応募しましたところご評価・採択いただきました。
 これを受けて、同事業に参画する4社は国費による補助金を活用し、昨年度より基本設計を行い、本年夏、各社が持つ技術やノウハウを結集した実証住宅(2戸)を彩都に建設する運びとなりました。この実証住宅では、さまざまな住宅工法と設備機器を統合的に導入し、ヒートポンプ式ダクトセントラル空調機器を採用することにより、従来の住宅ではリビングルーム1室程度に対応する冷房定格能力(5kW)で、住宅1棟(40坪程度)全体の空調をまかなう省エネルギー性を達成することを目標としています。
 今秋この住宅を竣工させ、ご入居者の協力を得ながら省エネルギー性や快適性の効果を測定するとともに、設計・施工手法の検証を行った上でマニュアル化を図り、地域工務店を通じて広く全国に技術を普及させることを目指しております。

2.開発体制
 当開発では、三菱電機株式会社が空調設備システムの開発・設計及び実証住宅の効果測定、阪急電鉄株式会社が住宅企画、三菱地所ホーム株式会社は住宅工法開発を行い、関西電力株式会社がオール電化技術支援と普及促進活動を実施します。また、このほかにも、彩都建設推進協議会や株式会社三菱総合研究所、学識者の方々のご協力・ご支援を仰ぎながら開発を進めております。

  関西電力株式会社 オール電化に関する技術支援、普及促進 など
  三菱電機株式会社 ダクトセントラル空調システムの開発、統合的設計手法の開発、実証住宅の 効果測定、普及促進 など
  阪急電鉄株式会社 環境対応型住宅の企画・販売、普及促進 など
  三菱地所ホーム株式会社 住宅工法開発、実証住宅の設計・施工、工務店との連携、普及促進 など

3.開発スケジュール
 平成17年度(2005年度)から3カ年度にわたり、技術開発と検証、成果の取りまとめを行い、普及促進を図っていく予定です。

4.建設する実証住宅の概要

1.建設計画地   茨木市彩都あさぎ4丁目 E99街区の一部
2.最 寄 駅   大阪モノレール・彩都線「彩都西駅(2007年3月開業予定)」から徒歩約15分
3.区 画 数   2区画(2戸)
4.敷地面積   A号地:200.00m2 B号地:184.00m2
5.延床面積   A号地:137.10m2 B号地:128.07m2
6.道   路   南側幅員6.0m 北側幅員16.0m
7.用途地域   第1種低層住居専用地域
8.建ぺい/容積率    50% / 100%

5.国際文化公園都市「彩都」で開発を行う意義
 彩都では「環境との共生」をテーマに掲げ、地球環境に優しいまちづくりを進めており「太陽光発電」や「屋上緑化」「カーシェアリング」「里山の保全」など、環境に配慮したさまざまな取り組みを行っております。また、2005年4月には、都市再生プロジェクトに基づく「地球温暖化対策・ヒートアイランド対策モデル地区」に選定され「彩都エコエネルギー推進協議会」が始動するなど、官民が一体となった活動が行われていることから、省エネルギー・快適住宅の実現に向けた技術開発を、この「彩都」で実施することは大変意義のあることであると考えています。

6.実証住宅の外観イメージパース

以  上

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