プレスリリース

2005年1月12日
関西電力株式会社

大飯発電所1号機の原子炉手動停止について
(加圧器安全弁出口温度上昇に伴う点検の実施)

 大飯発電所1号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力117万5千キロワット、定格熱出力342万3千キロワット)は、平成17年1月9日23時40分頃に、3台ある加圧器安全弁のうち、1台(C-加圧器安全弁)の出口温度が、通常範囲(~約70℃程度)を超え、上昇する傾向を示していることが認められたため、監視強化を行っていたところ、1月10日1時11分に「加圧器安全弁出口温度高」警報(設定値91.1℃)が発信しました。C-加圧器安全弁の出口温度は、最大約107℃(同日11時頃)まで上昇しましたが、同日11時頃から下降し、12時43分に警報はリセットされ、18時頃には通常範囲内に戻りました。
 この間の関連パラメータについては、加圧器安全弁からの1次冷却材を回収する加圧器逃がしタンクの圧力、水位が若干上昇していることを除き、格納容器内の放射線モニタや、加圧器の水位および圧力等のパラメータに変化はありませんでした。
 これらのことから、加圧器安全弁シート部(弁内部にある、流れを止める部分)から加圧器逃がしタンク内に、一時的にわずかな1次冷却材が流入したものと考えられます。現在、加圧器安全弁出口温度は通常範囲内で推移しており、流入は止まっているものと考えられますが、今後も引き続き監視強化を行っていきます。

※:  加圧器安全弁
加圧器と加圧器逃がしタンクとの間には、加圧器圧力が約16MPa以上になった際に開放し、加圧器逃がしタンクに圧力を逃がす「加圧器逃がし弁」2台と、そのバックアップとして、約17MPa以上になった際に自動的に開放される「加圧器安全弁」3台がある。

〔平成17年1月11日お知らせ済み〕


  その後、監視強化を継続していましたが、再度、温度が通常範囲を超えて緩やかな上昇傾向にあることから、加圧器安全弁シート部から加圧器逃がしタンクへの流入が継続していると考えられるため、ただちに運転に支障のあるものではありませんが、原子炉を計画的に停止して点検を行うこととしました。今後、準備を整えた上で、13日夕刻から出力降下を開始し、翌日には原子炉を停止する予定です。
 なお、本事象による環境への影響はありません。

以 上

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