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2017年1月19日
関西電力株式会社

高浜発電所3号機の定期検査状況について(蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査結果に対する原因と対策について)

 高浜発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力87万キロワット、定格熱出力266万キロワット)は、平成28年12月9日から第22回定期検査を実施しており、蒸気発生器(SG)の健全性を確認する観点から、3台あるSGの伝熱管全数※1について応力腐食割れ※2等を検出するために、定期検査ごとに行っている渦流探傷検査(ECT)※3を実施した結果、A-SGの伝熱管1本の高温側管板※4部で、有意な信号指示が認められました。B,C-SGの伝熱管については、有意な信号指示は認められませんでした。
 なお、本件による環境への放射能の影響はありません。

  • ※1 過去に同様の有意な信号指示が認められ、施栓した管等を除きA-SGで3,274本、B-SGで3,248本、C-SGで3,263本、合計9,785本。
  • ※2 環境、応力、材料の3要因によって発生する割れ。
  • ※3 高周波電流を流したコイルを、伝熱管に接近させることで対象物に渦電流を発生させ、対象物のきず等により生じた渦電流の変化を電気信号として取り出すことできず等を検出する検査。
  • ※4 蒸気発生器内の伝熱管が取り付けられている部品。伝熱管と管板で、1次冷却材と給水(2次冷却水)の圧力障壁となる。

平成29年1月12日 お知らせ済]

1.原因調査
 伝熱管1本の高温側管板部で有意な信号指示が認められた原因を調査するため、過去の調査結果との比較や運転履歴の調査を実施しました。
(1)過去の調査結果との比較
  • 高浜3号機では、これまでの定期検査において、高温側管板拡管部で有意な信号指示が確認され、伝熱管22本について施栓を行っています※5。過去の抜管調査の結果、ローラ拡管※6上端部付近の伝熱管内面で軸方向に沿った割れが認められ、原因は、伝熱管内面で局所的に発生した引張り残留応力と運転時の内圧および高温の1次冷却材環境が相まって生じた応力腐食割れであると推定しています。
  • 今回の有意な信号指示も、①高温側管板部のローラ拡管上端部付近であり、②伝熱管の軸方向に沿った内面きずを示す指示であるなど、過去に3号機で同様に認められた信号指示と特徴が類似していることを確認しました。
  • ※5 平成12年、平成13年、平成24年に信号指示を確認。平成12年に抜管調査を実施。
  • ※6 伝熱管内部に機械式ローラを通すことで伝熱管を押し広げて、伝熱管と管板を接合させる工程。
(2)SG伝熱管へのショットピーニング※7の効果
  • 高浜3号機では第12回定期検査(平成12年)において、初めて応力腐食割れが確認された後、当該部の応力腐食割れの発生を予防するため、第13回定期検査(平成13年)でSG伝熱管の高温側管板拡管部内面にショットピーニングを施工し、伝熱管内表面の引張り残留応力を改善しました。
  • ショットピーニングでは、伝熱管内表面近傍(深さ約0.2mmまで)の引張り残留応力が改善されますが、これより深い部分では効果が小さいことが知られています。
  • このため、ショットピーニング施工時に、深さ約0.2mm以上で当時使用していたECTの検出限界未満(深さ約0.5mm未満)の微小なきずが既に発生していた場合、時間の経過とともにきずが進展する可能性があると推定しました。
    • ※7 伝熱管内面に小さな金属球を高速で叩き付けることにより、伝熱管内面の引張り残留応力を圧縮応力に改善する工事。
(3)運転履歴調査
 運転開始以降、今回の定期検査開始に至るまでの期間について、1次冷却材の主要パラメータである温度、圧力、水質について調査を行った結果、過大な応力を発生させる温度、圧力の変化はなく、水質も基準値の範囲内で安定していたことを確認しました。
2.推定原因
 有意な信号指示が認められた原因は、過去の調査結果等からSG製造時に高温側の管板部で伝熱管を拡管する際、伝熱管内面で局所的に引張り残留応力が発生し、これが運転時の内圧と相まって、伝熱管内面から応力腐食割れが発生・進展し、今回検出されたものと推定しました。
3.対策
 有意な信号指示が認められた伝熱管1本については、高温側および低温側管板部で閉止栓(機械式栓)を施工し、使用しないこととします。

以 上