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2016年3月9日
関西電力株式会社

高浜発電所4号機の原子炉施設故障等報告書の提出について
(高浜発電所4号機 発電機自動停止に伴う原子炉自動停止について)

 当社は、本日、高浜発電所4号機の発電機自動停止に伴う原子炉自動停止について、原子力規制委員会に原子炉施設故障等報告書を提出しました。

1.事象発生の状況
 高浜発電所4号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力87万kW、定格熱出力266万kW)は、平成23年7月21日より第20回定期検査中のところ、平成28年2月29日14時01分に並列操作※1を実施した際、発電機が自動停止するとともに、タービンおよび原子炉が自動停止しました。
 発電機が自動停止した際に、中央制御室では発電機関連の「主変・発電機内部故障」および「PT※2故障」の警報が発信しており、保護リレー盤にて「主変・発電機内部故障」の発信要素を確認したところ、主変圧器比率差動リレー※3(以下「M87B」という)、および発電機後備ロックアウトリレー※4(以下「86BU」という)が作動していました。
 格納容器排気筒および補助建屋排気筒モニタならびに発電所周辺の野外モニタの指示値に有意な変動がなく、環境への放射能の影響はないことを確認しました。
※1:発電機を送電系統に接続する操作 ※2:発電機の電圧を計測するための変圧器
※3:主変圧器の故障を検出する継電器
※4:発電機と変圧器の故障検出を受けて発電機を送電系統から切り離す信号を出す継電器
2.調査結果
(並列時の操作状況について)
・運転員は、手順どおり並列操作を実施していたことを確認しました。また、発電機出力の急変や送電系統の変動がなかったことを確認しました。
(機器の健全性について)
  • ・発電機、主変圧器等について、絶縁抵抗測定等を実施した結果、設備に異常はありませんでした。
  • ・並列時に運転員が操作した計器(同期検定回路)に、模擬信号を入力して点検した結果、計器に異常はありませんでした。
  • ・当該リレーは変流器を介して主変圧器に流れる電流を測定していることから、この変流器の絶縁抵抗測定等を実施した結果、設備に異常はありませんでした。
  • ・「PT(計器用変圧器)故障」の警報については、当該変圧器等に異常はなく、発電機の自動停止に伴い系統の電圧が低下したことを検知して発信したもので正常な動作であったと推定しました。
(送電系統からの電力の流れ(潮流)の調査結果について)
  • ・並列操作時には、発電機と送電系統の位相の差によって瞬間的な潮流が生じますが、今回の並列時には送電系統側から発電機に向かって、当該リレーの動作設定値(30%)を上回る潮流があったことを確認しました。
(リレーの設定に係る調査結果について)
  • ・通常、当該リレーは主変圧器の発電機側と送電系統側の電流を測定し、主変圧器の故障等により電流の差が30%となった場合に動作します。
  • ・今回のリレーの設定に当たって、当社とメーカが検討を行った際、過去に他のプラントで当該リレーに該当するリレーを発電機内部故障の検出の代替として運用し、並列操作を行った実績があること、発電機の出力に対して設定値に余裕があることから、設定値の変更は必要ないと判断していました。
  • ・設定値を適切に設定するにあたって、必要と考えられる並列時の瞬時の潮流の影響評価を実施していないことがわかりました。
3.原 因
  • ・当該リレーについて、主変圧器を流れる電流の差を検知する運用から、系統全体に流れる電流を検知する運用に変更しましたが、発電機と送電系統の位相の差により生じる瞬間的な潮流の影響を考慮した設定値としていなかったため、当該リレーが送電系統側から発電機側への潮流を検知し、動作したものと推定されました。
  • ・また、この運用変更に係るメーカへの工事を発注した際に、設定値について、プラント状況を踏まえた影響評価を行うよう要求していませんでした。
  • ・過渡的変化に伴う電流値の評価まで行っておりませんでした。
4.対 策
  • ・機器の故障の影響が送電系統側へ拡大(送電系統の安定性に影響を及ぼす電流は、機器の定格電流の7~8倍程度)することを防ぐため、当該リレーの動作設定値を並列操作で一時的に流れ込む電流を十分考慮した値である90%に変更します。
  • ・メーカに対して過渡変化時を含めた、定量的な電流評価を義務付けるよう、調達要求に明記し、当社が評価結果を確認するルールとします。また、保護リレーの設定値確認の際、過渡電流検討のチェックシートを活用する運用とします。
  • ・当社社員に対して、過渡変化時の潮流に関する教育を実施します。
  • ・メーカで実施する対策の実施状況を確認します。
5.同種事象の再発防止に向けた取り組み
  • ・今回の定期検査において実施した全ての工事のうち、設備の追加・取替・撤去を行ったものを抽出し、このうち、保護リレー、水位計、警報等の設定値等の変更を行ったものについて妥当性を確認します。
  • ・最終ヒートアップ開始以降に暫定的に実施する、仮配線および系統構成について、プラントの過渡変化にも対応できることを確認します。

 当社といたしましては、今後、自主的な取組みとして、メーカ、協力会社、当社が一丸となって、現場点検を徹底するとともに、工事結果に対する気付き事項の確認を実施し、プラントの安全性確保に全力で取組んでまいります。

以 上

【添付資料】

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