プレスリリース

2013年9月5日
関西電力株式会社

スリット式防波堤を利用した波力発電の可能性調査の開始について

 当社は、福井県嶺南地域において、「スリット式防波堤を利用した波力発電」の可能性を検討するため、公立大学法人大阪市立大学(以下、大阪市立大学)と共同で調査を開始しました。

 この調査は、福井県が進める「エネルギー研究開発拠点化計画」(※1)の取組みのひとつとして、昨年11月以降、当社と大阪市立大学が国、福井県および敦賀市の協力を得て準備を進めてきたものです。

 「スリット式防波堤を利用した波力発電」とは、スリット式防波堤の内部に水車を設置し、波がスリットを通過するときの速い流れを利用して水車を駆動し発電する方式で、大阪市立大学などが開発し研究を進めているものです。

 調査を実施する場所は、港外側がスリット構造になっている敦賀港鞠山(まるやま)北防波堤で、スリットを通過する波の流速、防波堤前面の波高等、波浪データの計測を行います。なお、当社がスリット式防波堤を利用した波力発電の調査を行うのは、今回の敦賀港での調査が初めてになります。

 波浪データの計測は、本日から平成26年8月まで実施し、その後計測したデータおよび国土交通省が公表している波浪データを使用して、波力発電のシミュレーションによる理論検証を行った上で、水車の設計等を行う予定です。

 当社は、今後とも再生可能エネルギーの利用拡大に向けた研究開発に取り組んでいき、その普及・拡大へ貢献してまいります。

※1 福井県の特徴を活かし、エネルギーの総合的な研究開発拠点地域とするため、平成17年3月に福井県が策定。「安全・安心の確保」「研究開発機能の強化」「人材の育成・交流」「産業の創出・育成」の4つの柱に、平成24年度からは「充実・強化分野」を加えて、国、市町、大学、産業界などが参画して様々な施策を展開している。本取組みは平成25年度推進方針における充実・強化分野である「再生可能エネルギーの普及・利用の促進」の取組みのひとつ。

以 上

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