プレスリリース
2012
2012年10月5日
関西電力株式会社
原子力発電所の運営状況について
当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。
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- ○定期検査中のプラントについては、定期検査開始〜本格運転再開予定時期を記載。
- ※1 福島第一原子力発電所事故に対する安全対策の実施状況を踏まえ、計画していく。
- 2.トラブル等情報について
- (1)法令に基づき国に報告する事象(安全協定の異常時報告事象にも該当する事象)
- なし
- (2)安全協定の異常時報告事象
- なし
- (3)保全品質情報等
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発電所名 美浜発電所3号機 発 生 日 平成24年9月10日 件 名 B−非常用ディーゼル発電機A空気冷却器からの海水の漏えいについて (添付図1参照) 事象概要
および
対 策 等第25回定期検査中の美浜発電所3号機において、平成24年9月10日、発電室員がB−非常用ディーゼル発電機のA空気冷却器※1排水配管からサンプへわずかに(約10cc/秒)水が流れ込んでいることを発見しました。流入した水が海水であると確認したことから、当該空気冷却器の冷却用海水の漏えいと判断しました。本事象による環境への影響はありません。
A空気冷却器を取り外し外観点検した結果、海水入口側管板面に海藻等が多く付着しており、その一部は冷却器の細管内面に入り込んでいることを確認しました。
また、細管全数(180本)を点検した結果、細管2本の管板部入口付近に減肉が確認され、そのうち1本に貫通穴(幅約4mm×長さ約1mm)が認められました。いずれの減肉部位も流れ方向に深くえぐられた様相であり、潰食※2の特徴を示していました。
海藻等の流入について調査した結果、当該空気冷却器の上流側にある海水ストレーナ※3内のフィルタと出口配管の間に隙間が認められました。
なお、細管材料や防食設備等を確認しましたが異常は認められませんでした。原因は、細管内に海藻等が流入して付着・滞留することで局所的に細管内の流速が増し、潰食が発生・減肉が進展したため、貫通に至り漏えいが発生したものと推定されました。
なお、当該空気冷却器上流側にある海水ストレーナ内のフィルタと出口配管の間に隙間があったため、海藻等が流入しやすい状況でした。
対策として、当該空気冷却器については、漏えい検査等により健全性が確認された予備品と交換・復旧し、B−非常用ディーゼル発電機の試運転を行い健全性を確認しました。また、海水ストレーナ内のフィルタと出口配管の間の隙間を塞ぐようにフィルタ下部にパッキンを取り付け、フィルタ取付け時には隙間が生じていないことを確認しました。- ※1:空気冷却器は、過給機での加圧による熱で膨張した空気を、細管内を流れる海水で冷却する(凝縮させる)ことで多量の空気をシリンダ内に送り込む設備。
- ※2:流体の乱れにより減肉が進行する現象
- ※3:海水中のゴミ等を取り除く金属性のフィルタを収納した設備
以 上
<添付資料>