プレスリリース

2012年1月20日
関西電力株式会社

美浜発電所2号機 A-加圧器スプレ弁グランドリークオフ流量の増加について(調査状況)

 美浜発電所2号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力50万キロワット、定格熱出力145万6千キロワット)は、平成23年11月9日頃から、2台ある加圧器スプレ弁※1のうち、A−加圧器スプレ弁のグランド部から1次冷却水をドレンタンクに回収する配管(グランドリークオフ※2配管)の温度が若干高めであったことから、当該配管内の流量等の監視を行っていましたが、配管内の流量が液体廃棄物処理設備の処理能力を超える可能性があったことから、12月7日20時から出力降下を開始し、8日3時15分に発電を停止、4時に原子炉を停止しました。
 なお、格納容器内の放射線モニタや加圧器水位等の運転パラメータに変化はなく、格納容器内の監視カメラによる点検で漏えいは認められませんでした。
 原子炉停止後、当該弁の外観目視点検を実施したところ、1次冷却水の系統外への漏えい等の異常は認められませんでした。
 この事象による周辺環境への放射能の影響はありません。

平成23年12月7日12月15日お知らせ済み]

 その後、美浜発電所2号機は、12月18日から定期検査を開始し、燃料を取り出した後、系統の水抜きを行い、当該弁の分解点検を実施しました。
 その結果、1次冷却水が弁棒に沿って上昇するのを防ぐために弁棒を覆っている金属製の蛇腹(ベローズ)の折り目(内側)の溶接部1箇所に、全周にわたる貫通割れが確認しました。
 また、B−加圧器スプレ弁についても、分解点検を実施した結果、ベローズに同様の貫通割れが確認しました。
 今後、これらベローズの材料成分分析、破面観察等の詳細調査を実施します。

※1加圧器スプレ弁
 加圧器の圧力が設定値(15.59Mpa)を超えて高くなった場合に、加圧器内に水を拡散し、圧力を調整する弁
※2グランドリークオフ
 加圧器スプレ弁からの漏えいを系統外に出さないよう回収する系統。

以上

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