プレスリリース

2010年10月29日
関西電力株式会社

福井県若狭地域での大規模太陽光発電設備の整備に向けた研究の開始について

 当社は、福井県若狭地域での大規模太陽光発電設備の整備に向け、同地域の2箇所に新設した研究用の太陽光パネルを使用して、11月1日から、発電可能量やパネル表面への積雪、塩分付着対策等を検証する研究を開始することとしました。

 この研究は、福井県が進める「エネルギー研究開発拠点化計画」(※1)の取り組みのひとつとして、昨年11月以降、当社の嶺南新エネルギー研究センター(※2)が準備を進めてきたものです。
 研究場所の選定にあたって、海に面し、太陽光パネルへの塩分付着の影響を評価できることや、積雪の影響が確実に評価できることを条件として検討を行った結果、当社施設内の用地を活用できる関西電力原子力研修センター(福井県大飯郡高浜町)および嶺南変電所(福井県三方郡美浜町)の2箇所を選定し、10月までに、それぞれの敷地内に研究用の太陽光パネルを設置しました。

 パネルは傾斜角度を3種類(25度、45度、60度)に分けて設置し、表面には積雪の滑落や、塩分付着の低減効果が期待できるコーティングを3種類に分けて施工しています。これにより、日照条件が厳しく、パネルへの積雪や塩分付着が予測される日本海側で太陽光発電設備を設置する際の、最適な傾斜角や表面コーティングによる対策効果を探ります。

 研究は、原子力研修センターの設備から得られるデータを中心に、積雪の影響評価のためのバックアップとして嶺南変電所の設備を活用しながら、今年11月1日から平成24年3月まで実施することとしており、研究成果は、平成24年度を目途に整備開始を検討している大規模太陽光発電設備に活かしていきたいと考えています。

  • ※1 様々な原子炉が集積する福井県の特徴を活かし、原子力を中心としたエネルギーの総合的な研究開発拠点地域とするため、平成17年3月に福井県が策定。「安全・安心の確保」「研究開発機能の強化」「人材の育成・交流」「産業の創出・育成」の4つの柱に、平成20年度からは「重点施策」が加えられ、国、市町、大学、産業界などが参画して様々な施策を展開している。
  • ※2 平成20年10月7日に、当社が蓄積してきた新エネルギー分野に関する研究成果と、福井県内の技術シーズを活用した研究活動を行うため、当社研究開発室の下部組織として原子力事業本部内に開所。

以 上

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