プレスリリース

2010年6月1日
関西電力株式会社

美浜発電所2号機の燃料集合体漏えいに係る調査状況について

 美浜発電所2号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力50万キロワット、定格熱出力145万6千キロワット)は、定格熱出力一定運転中の4月19日、 1次冷却材中の希ガス(Xe−133)の濃度が、前回測定値から上昇していることを確認したため、燃料集合体に漏えいが発生した疑いがあるものと判断し、監視を強化するとともに、計画的な原子炉停止を検討することとしました。
 1次冷却材中のよう素(I−131)濃度は、運転上の制限値(45,000Bq/cm3)に比べて十分に低い値でしたが、漏えい燃料の特定調査を行うため、4月23日18時に出力降下を開始し、24日1時53分に発電を停止した後、同日3時7分に原子炉を停止しました。

平成22年4月19日23日お知らせ済み]

 原子炉停止後、1次冷却材中の放射能濃度を低減させた後、5月26日から27日にかけて、原子炉に装荷された燃料集合体(121体)を使用済燃料ピットに取り出し、28日から31日にかけて、漏えい燃料特定のため、取り出した燃料集合体全数についてシッピング検査*1を実施しました。
 その結果、原子炉内で隣接して装荷されていた2体の燃料集合体(KABA10、KABC13)に漏えいを確認しました。
 漏えいを確認した2体について、水中カメラによる外観目視検査を実施したところ、2体が隣接する面にある燃料棒3本(KABA10:2本、KABC13:1本)の第4支持格子下部で、燃料棒表面に傷のようなものを確認しました。また、3本のうち2本(KABA10:1本、KABC13:1本)には、燃料棒表面に白色の模様を確認しました。

 当該2体については今後、超音波*2およびファイバースコープにより漏えい燃料棒の調査を行います。

  • *1: 漏えい燃料集合体から漏れ出てくる核分裂生成物(キセノン-133、ヨウ素-131など)の量を確認し、漏えい燃料集合体かどうか判断する。
  • *2: 漏えい燃料棒の内部に水が存在すると、燃料被覆管を伝播する超音波が減衰することから、これを検出することで、漏えい燃料棒を特定する。   

以 上

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