プレスリリース

2008年3月12日
関西電力株式会社

大飯発電所2号機の出力降下について(制御棒位置偏差大警報の発信)

 大飯発電所2号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力117万5千キロワット、定格熱出力342万3千キロワット)は、定格熱出力一定運転中、本日9時15分から定期試験(1回/月)である制御棒動作試験を実施していたところ、停止グループのバンクD(制御棒4本/グループ)を228ステップから216ステップまで挿入し、その後222ステップまで引き抜いたところ、9時31分に「制御棒位置偏差大※1」の警報が発信しました。
 直ちに、ステップカウンタ※2指示値と制御棒の位置を指示する装置※3の指示値を確認したところ、停止グループバンクDのステップカウンタ指示値は222ステップでしたが、制御棒の位置を指示する装置では、1本の制御棒が198ステップを示しており、残りの3本については、222ステップであることを確認しました。
 保安規定※4に基づき、10時25分から出力降下を開始し、11時45分に原子炉出力を75%以下としました。
 また、炉外核計装装置の指示値に若干の指示値低下が認められていることから、制御棒が滑り落ちた可能性があります。
 なお、本事象による周辺環境への影響はありません。


  ※1: 各バンクの制御棒位置の指示値の偏差が±12ステップ以上になると警報が発信する。
  ※2: 制御棒の操作信号を数えて、制御棒位置を指示する装置。
  ※3: 電気的にコイルを用いて制御棒位置を検出する装置。
全挿入位置は0ステップ、全引抜き位置は228ステップ。
  ※4: 当該警報が発信し、制御棒1本が不整合であることを確認後、1時間以内に復旧できない場合、2時間以内に原子炉出力を75%以下に下げる必要がある。

以  上

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