プレスリリース

2006年2月14日
関西電力株式会社

個人被ばく線量評価用ガラスバッジの誤った感度補正係数の使用について

 当社はこの度、原子力施設における個人被ばく線量評価を委託している株式会社千代田テクノルより、平成17年8月から12月にかけて使用していた積算型個人被ばく線量評価用のガラスバッジの感度補正係数が誤っていたため、このガラスバッジを用いて測定した被ばく線量を修正する必要があるとの報告を受けました。


 具体的には、昨年12月、当社において、管理区域内外を問わず一定期間に受ける線量を集積・管理するガラスバッジと、管理区域への立ち入りごとに日々の線量を把握するために携帯する警報付個人線量計の1ヶ月の測定結果を比較したところ、従来よりもその差が大きくなったことから、千代田テクノルに調査を依頼しました。その結果、千代田テクノルにおいて実施した、ガラスバッジのガラス素子放射線感度の補正係数を算定するための放射線照射試験を、規定値より5%少ない放射線量にて行ったため、放射線感度補正係数が正しい値と比較して約5%高めに設定されていることが判明したものであります。


 現在、千代田テクノルにおいて、修正が必要とされる対象者や被ばく線量等を調査・再評価しているところでありますが、これまでのところ、誤った放射線感度補正係数を用いて測定された件数は延べ約1万個あるとの報告を受けています。


 今後、当社においては、千代田テクノルから被ばく線量の修正結果の報告を受けた後、協力会社に対して、被ばく線量の再評価結果を情報提供するとともに、必要に応じて、国に以前提出していた報告書の訂正を行います。


 なお、被ばく線量の修正は、ほとんどの場合、減少側の修正であり、増加側の場合でもその線量は極めて小さいこと、そして、管理区域内での日々の被ばく線量はガラスバッジとは別に、日々の線量を把握するために管理区域への立ち入りごとに携帯する警報付個人線量計においても管理していることから、放射線安全管理上、問題ないものと考えています。

以  上

プレスリリース