プレスリリース

2005年6月27日
関西電力株式会社

高浜発電所3号機用可動小型中性子束検出器の所在不明に関する調査状況について

 高浜発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力87万キロワット、定格熱出力266万キロワット)は、平成17年4月21日から第16回定期検査中ですが、6月24日16時頃、燃料以外の核燃料物質実在庫確認(年1回)を実施したところ、3号機用可動小型中性子束検出器※11個が、管理区域内の3,4号ホット計器室内にある3号機用可動小型中性子束検出器保管庫(鍵付きロッカー)に保管されていないことが判明しました。
 前回(平成16年7月6日)の実在庫確認時には、同保管庫内にあることを確認しています。
 なお、同検出器の放射線レベルは極めて低く、人体に対する影響はありません。
  ※1可動小型中性子束検出器:
     原子炉容器下部から、案内管を通して炉内に挿入し、炉内の中性子束分布を測定するための検出器。長さ約50mm、直径約5mmの検出器で、内面にウラン化合物(総ウラン量1.70mg)が塗布されている。検出器の表面線量は、0.1μSv/hr以下である。
 検出器の内面にウラン化合物が塗布されていることから、「核燃料物質、核原料物質、原子炉及び放射線の定義に関する政令」に基づく「核燃料物質」の扱いとなる。
[平成17年6月24日お知らせ済み]

 当該検出器の所在不明を確認して以来、直ちに「原子力発電所重要計測機器調査委員会」を設置して、調査・再発防止対策・水平展開などの検討を行うとともに、当社社員に加え、協力会社の方々のご協力も得て探索を行っていますが、未だ当該検出器の発見には至っていません。
 保管庫の鍵の管理状況、および関係者への聞き取りにより、当該検出器が管理区域外に持ち出された可能性は極めて小さいものと考えており、当該検出器が誤って保管庫から取り出され管理区域内に放置されているケースと、廃棄物として処理されたケースの可能性が高いと考えられます。昨日(6月26日)までに、格納容器内を含む管理区域内の探索は全て完了し、現在、廃棄物処理されたドラム缶等について、混入の可能性が高いものから順次探索を行っています。
 なお、高浜発電所3号機以外の全プラントにおける可動小型中性子束検出器の保管状況の確認を行い、問題のないことを確認しています。
 今後は、混入の可能性が小さい廃棄物処理後のドラム缶も対象範囲に加え、引き続き、作業安全に留意しながら全力を挙げて探索を継続するとともに、早急に今回の事象に至った管理面での要因を洗い出して、確実な再発防止対策を実施し、他の発電所へも確実に水平展開を行います。
 なお、高浜発電所3号機については、明日、原子炉を起動する予定でしたが、現在実施している調査のため、一時延期することとしました。

以 上

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