プレスリリース

2005年5月30日
関西電力株式会社

400kWクラスの世界最高レベル高効率ガスエンジンの開発について

 当社は、この度、新潟原動機株式会社と共同で、400kWクラスのガスエンジンにおいて、世界最高レベルの発電効率42.1%を実現するガスエンジンを開発しました。平成17年度下期には、このガスエンジンを採用したコージェネレーションシステムを、当社グループ会社である「関電ガス・アンド・コージェネレーション株式会社(略称:関電GASCO)」のサービスラインナップに加え、販売を開始する予定であります。
 
 当社は、これまでから、電気のみならずガスの販売を通じて、お客さまに最適なエネルギーサービスを提供する総合エネルギー事業を展開してきました。
 そういった中で、平成16年4月から、ガスの小売自由化範囲が年間契約数量50万m3に拡大されました。これは400kWクラスのガスエンジンを年間を通して運転した場合の使用量に相当します。当社は、これまで、このクラスでは競争力のあるガスエンジンを保有しておらず、この市場への参入ならびに市場確保のために、平成15年度から新潟原動機株式会社と共同で、400kWクラスの高効率ガスエンジンの開発を進めてきたものであります。

【今回開発したガスエンジンの特徴】
ガスエンジンの着火方式の中で、最も着火エネルギーが強く、より確実で素早い燃焼を実現できるマイクロパイロット着火方式を採用
 ※通常の点火プラグ着火方式の約2000倍の着火エネルギー
エンジンの膨張行程を圧縮行程より長くすることにより、従来のエンジンと同量の燃料で、より多くのエネルギー(燃料の爆発エネルギー)を取り出すことができる早閉じミラーサイクルを採用
発電効率の向上に伴い上昇する窒素酸化物(NOx)の排出量を、従来のエンジン(発電効率36%~38%)と同レベルの300ppm程度で実用化
 
 今回開発したガスエンジンは、発電効率が高いことから、電気と熱をバランス良く作ることが出来ます(※)。ガスの使用規模から大規模病院、シティホテル、工場などのお客さまが対象となりますが、その中でも、比較的電気を多くお使いになられるお客さまにとっては、ランニングコストの低減に繋がり、有効なエネルギーシステムになると考えています。
(※) 熱と電気を同時に供給するコージェネレーションシステムでは、必要な電気量に合わせてシステムを運転した場合、必要な熱量に比べ供給される熱量の方が上回るケースも多く、この場合は運転時間を制限したり、熱を捨てることによって対応しています。

 今後は、今回開発したガスエンジンのさらなる発電効率の向上を目指していくとともに、強い着火エネルギーであるマイクロパイロット着火方式の特徴を活かして、低カロリーガスであるバイオガスなどの多種多様な燃料にも対応できるガスエンジンの開発に取り組んでまいります。

以上
<会社概要>
新潟原動機株式会社
設立 平成15年2月
資本金 30億円
代表者 橋本 伊智郎
本社 東京都中央区八重洲2丁目9番7号
事業内容 ディーゼルエンジン、ガスエンジン、ガスタービン、舶用推進装置の製造販売

関電ガス・アンド・コージェネレーション株式会社(略称:関電GASCO )
設立 平成13年4月
資本金 4 億円
代表者 八束 浩
本社 大阪市北区中之島3丁目6番32号ダイビル859号
事業内容 ガス販売代行、コージェネレーションシステム販売、ESCO事業


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