当社は、原子力発電所における平成１７年度の保守・運営計画を、以下のとおり策定いたしました。なお、本計画については、安全協定等に基づき福井県、立地町等に報告を行っております。
１．運転計画の概要
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当社原子力発電所１１プラントのうち、高浜発電所２号機を除くプラントにおいて定期検査を計画しており、検査の所要日数（発電停止期間）の平均は約２ヶ月＊で計画しています。
このうち、最も長期間の定期検査を行うプラントは、美浜発電所１号機であり、約３．５ヶ月の日数で計画しています。
一方、最も短期間の定期検査を行うプラントは、大飯発電所３号機であり、約1．５ヶ月の日数で計画しています。
なお、タービン建屋における定期検査準備作業については、発電機解列以降を前提とし、これを踏まえた停止期間としています。
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平成１６年８月に発生した２次系配管破損事故により停止中の美浜発電所３号機は、平成１７年度運転計画が未定のため除外しています。
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上記の定期検査計画で発電所を運転すると、当社原子力発電所の総発電電力量は約６６１億kWh（時間稼働率：約７７．２％、設備利用率：約７６．９％）となる見込みであり、当社電力供給エリアの５割近くを原子力発電から供給する計画です。
なお、起動時期が未定である美浜発電所３号機については、発電電力量を０として算出しています。
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起動時期が未定である美浜発電所３号機を除く、各プラントの定期検査において、装荷されている燃料の一部を新燃料に取り替えます。
この内、大飯発電所１号機～４号機においては、取り替える新燃料に高燃焼度（55,000MWd/t）燃料を含めることを計画しています。
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使用済燃料の発生量低減を目的とした高燃焼度（55,000MWd/t）燃料の導入について、高浜発電所１、２号機において原子炉設置変更許可申請を行うことを計画しています。
また、同申請に合わせて高浜発電所３、４号機の使用済燃料貯蔵設備における貯 蔵対象燃料の中に、高浜発電所１、２号機において使用済みとなった場合の高燃焼度（55,000MWd/t）燃料を含めるように記載の変更を行う予定です。
なお、高浜発電所３、４号機および大飯発電所３、４号機の原子炉容器上部ふた取替工事に伴い、大飯発電所、高浜発電所それぞれについて、蒸気発生器保管庫を１～４号機の共用にするとともに、３、４号機の取り外した原子炉容器上部ふた等を蒸気発生器保管庫に貯蔵保管するため、平成１７年４月８日に原子炉設置変更許可の申請を行っております。
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保全計画に基づき、設備の信頼性維持・向上対策や運用および保守性向上対策として、資料-３に示す工事を計画しています。なお、主要な工事としては以下のとおりです。
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設備の信頼性維持の観点より、主変圧器一式を取り替えます。今年度は、大飯発電所１号機で実施します。
また、取り替える主変圧器の定格容量が若干増加されるため「定格熱出力一定運転実施に伴う発電設備の健全性評価書」に記載されている電気設備の使用上限について健全性の再評価を行い、改めて経済産業省に提出します。
なお、主変圧器取替に伴い、既に運用している定格熱出力一定運転の電気出力に影響を及ぼすものではありません。
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貯蔵能力の裕度を確保するため、使用済燃料ピットの使用済燃料ラックの一部について、ボロンを添加したステンレス鋼を使用することで稠密化が図れる新ラックに取り替え、燃料貯蔵設備の増強を行います。昨年度１１月から高浜発電所４号機において工事を開始しており、本年度内に完了する予定です。また、高浜発電所３号機において本年１０月から工事を開始する計画です。
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使用済樹脂の貯蔵裕度を確保するため、大飯発電所１，２号機において、廃樹脂処理装置の濃縮廃液タンクを２基増設します。本年７月から工事を開始し、本年度内に完了する予定です。
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当社原子力発電所１１プラントのうち、起動時期が未定である美浜発電所３号機を除く１０プラントで、次回以降の運転に必要な新燃料の確保を目的として、国内および国外から合計５４０体を搬入する計画です。
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当社原子力発電所１１プラントのうち、美浜発電所２、３号機および大飯発電所１、２号機の４プラントから、燃料再処理を目的として使用済燃料の受け入れ施設へ合計２４２体を搬出する計画です。
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美浜発電所および大飯発電所から、低レベル放射性固体廃棄物の受け入れ施設へ２，９２８本（充てん固化体：２，５７６本、均質固化体：３５２本の廃棄物）を搬出する計画です。
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２次系配管肉厚の管理指針」に基づき下記表のとおり、平成１７年度においても２次系配管の点検を実施します。
また、「２次系配管肉厚の管理指針」については、日本機械学会で策定中の配管減肉管理に関する規格や新たな知見等を適宜反映し適切な保全を実施します。
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なお、「２次系配管肉厚の管理指針」については平成16年12月に30年を超えるプラントについて配管肉厚管理の内容を充実するとともに、平成17年3月に原子力安全・保安院文書「原子力発電所の配管肉厚管理に対する要求事項について」(平成17年2月18日付け)を踏まえ見直しを実施しています。
| ３０年以下のプラント |
：美浜３号機、高浜３，４号機、大飯１～４号機 |
| ３０年を超えるプラント |
：美浜１，２号機、高浜１，２号機 |
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（高浜２号機は、平成１７年１１月１４日で運転開始から３０年を向かえる。） |
以 上
2005