プレスリリース
2005
2005年1月21日
関西電力株式会社
美浜発電所1号機出力降下について
(湿分分離加熱器ドレンタンク点検状況について)
美浜発電所1号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力34万キロワット、定格熱出力103万1千キロワット)は、定格熱出力一定運転中のところ、1月20日10時頃、当社運転員の巡回点検において、タービン建屋1階にある湿分分離加熱器ドレンタンク※ 上部の保温接合部付近で、わずかな蒸気漏れを確認しました。蒸気の漏れ量はわずかであり、運転パラメータ等に変化は認められませんでした。
同日13時30分から出力降下を開始し、20時頃に電気出力を約10%(約3万4千キロワット)として、当該タンクを隔離し漏えいを停止した上で、保温材を取り外し、漏えい箇所の特定などの点検や補修を行うこととしました。
なお、本事象における周辺環境への影響はありません。
※: | 湿分分離加熱器ドレンタンク 高圧タービンを出た蒸気の湿分を低減させるために、湿分分離加熱器で加熱用に使用した蒸気のドレンが流入するタンク。 |
1月20日、13時30分から出力降下を開始し、20時00分には電気出力を約10%に到達したことから、湿分分離加熱器ドレンタンクを隔離した上で、保温材を取り外し、点検を行いました。現在までの点検状況は以下のとおりです。
・外観点検および浸透探傷検査(PT)結果
外観目視点検を実施した結果、計器用取付管台(現在は閉止し使用していない)の閉止栓の溶接部で2箇所に、約1mmφの微小な穴が認められました。
また、当該閉止栓の溶接部について浸透探傷検査(PT)を実施した結果、2箇所の微小な穴以外に、浸透指示模様が複数箇所認められました。
・タンクの漏えい試験結果
タンク内を空気で加圧し、タンクの溶接部について、漏えい試験(石鹸水による発泡試験)を行った結果、当該閉止栓溶接部で認められた微小な穴2箇所について漏えいが確認されました。その他の溶接部については漏えいは認められませんでした。
以上ことから、今回の蒸気漏れは、湿分分離加熱器ドレンタンクの計器用取付管台の閉止栓溶接部からの漏えいであることを確認しました。
今後、当該管台部を切断し、詳細な調査を行います。
以 上