プレスリリース

2004年7月23日

高浜発電所2号機主変圧器負荷時タップ切換器取り替え作業(予防保全)のための発電停止について

 高浜発電所2号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力82万6千キロワット、定格熱出力244万キロワット)は、定格熱出力一定運転中のところ、平成16年7月15日23時50分頃、運転員の巡回点検において、主変圧器に設けられている負荷時タップ切換器*1(以下タップ切換器)の中の絶縁油の温度が通常(約56℃程度)より高い温度(約74℃)を示していることを確認しました。  

 このため、タップ切換器(A,B)の絶縁油入口部および出口部に仮設温度計を取り付け、温度差を確認したところ、Aタップ切換器はほとんど温度差がないのに対し、Bタップ切換器では、出口部が入口部に比べ高い状態でした。
 また、絶縁油をサンプリングし、油中に含まれるガスを分析*2した結果、前々回の定期検査(第20回)時のデータと比較して、絶縁油等の過熱により生成されるエチレンや一酸化炭素等の増加が認められました。
 これらのことから、Bタップ切換器内の通電部の接触状況等に起因する過熱により、絶縁油の温度が高くなったものと推定されます。

 この事象は、直ちに発電所の運転に支障を及ぼすものではありませんが、予防保全の観点からBタップ切換器を予備品と取り替えることとし、発電を停止して作業を行います。また、念のため、Aタップ切換器についても同様に取り替えます。

 今後、7月24日午前0時頃から出力降下を開始し、発電を停止(原子炉出力は約6%程度で保持)した後、タップ切換器の取り替え作業を行い、発電を再開する予定です。(今後の予定については天候等の影響により変更となる場合もあります。)       

*1: 主変圧器負荷時タップ切換器
送電線系統の電圧調整のため、主変圧器巻線(コイル)に設けられたタップ(固定接点)の接続位置を切り換えて出力電圧を調整する装置。
*2: ガス分析
機器内で過熱や放電などが生じると、絶縁物や絶縁油に高いエネルギーが加わり、組成が分解されて多種類のガスが発生する。これらの発生ガス量を知ることにより、異常の種類および大きさを推定することができる。   

以 上
 

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