プレスリリース

2004年7月12日

海外MOX燃料調達に関する品質保証システム監査結果の報告について

 当社は、この度、当社と原子燃料工業(株)およびコモックス社との3者間で締結したMOX燃料調達に関する基本契約に基づき実施してきた、原子燃料工業(株)・熊取事業所(以下「原燃工」という)およびコジェマ社・メロックス工場(コジェマ社所有・メロックス社運営)に対する品質保証システム監査において、両事業所のMOX燃料加工に関する品質保証システムがMOX燃料調達を進めるに当たって適切であることを確認し、その結果を取りまとめた報告書を、経済産業省、福井県に本日13時に提出しました。また、高浜町については本日16時、京都府については本日14時に提出する予定としております。
 ※コモックス社:メロックス工場で製造するMOX燃料の販売窓口会社  

 当社は平成11年9月に発覚したBNFL製MOX燃料問題の反省を踏まえ、
(1) 原子燃料部門を中心とした、新しい品質保証規程(JEAC4111-2003)に適合する品質保証システムの充実
(2) 契約から加工までを通じて、当社の要求品質を確認できる仕組みの構築を骨子とした品質保証システムの改善に取り組み、平成15年10月にはこれらの改善策を取りまとめた報告書を経済産業省、福井県、高浜町、京都府に提出しました。  

 以降、当社の品質保証体制に対する原子力安全・保安院のご確認(H16.2.5)、当社のプルサーマル計画推進に対する福井県および高浜町のご了承(H16.3.20)を経て、本年3月31日に、当社と原子燃料工業(株)およびコモックス社の3者間でMOX燃料調達に関する基本契約を締結し、その契約に基づき、次のとおり現地において品質保証システム監査を実施しました。

【 実施概要 】

 両社に対する品質保証システム監査の結果については、ともに不適合となるような事項はなく

  • 原燃工の品質保証システムは、当社が要求するMOX燃料の製造管理業務等を進めるに当たって適切な仕組みであること
  • メロックス工場の品質保証システムは、当社が要求するMOX燃料の製造業務を進めるに当たって適切な仕組みであること

を確認しました。

 また、メロックス工場に対して、特にBNFL問題の反省から、

  • 経営者の責任、従業員に対する品質に関する教育、管理者による検査等の現場作業のチェック、内部監査等の品質保証・品質管理の仕組みが確立されていること
  • 設備の自動化等の不正防止策を図っていること
  • 品質管理データのセキュリティーが厳格に確保されていること
  • 各組織の責任と権限が明確であること、特に検査員に対する管理者の監督が適切であること

等を確認するとともに、当社が常駐し、パトロールすること、メロックス工場の品質管理データを当社がチェックすること等の活動が担保されることを確認しました。  

 当社としては、今後とも品質保証活動の継続的な改善に努め、国および地元ご当局をはじめとする皆さま方のご理解を得ながら、着実にプルサーマル計画を進めていきたいと考えています。

以 上

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