プレスリリース

2004年2月16日

原子力発電所の運営状況について

 当社原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。

1.運転状況について(平成16年2月15日現在)
*: 高浜発電所3号機第15回定期検査は、蒸気発生器伝熱管補修工事により、本格運転再開時期が当初予定の3月中旬から3月下旬に変更となる予定です。
 
2.保全品質情報について(平成16年1月分)
実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則および電気関係報告規則に基づく報告事象や安全協定の異常時報告事象に該当する事象を含め、保安活動向上の観点から、産官学において情報共有することが有益である事象  
 
(1)法令に基づく報告事象や安全協定の異常時報告対象のうち重要な事象
発電所名 件   名 発生日 事象概要・対策等
高浜発電所
3号機
蒸気発生器伝熱管の損傷について 1月22日

第15回定期検査中、3台の蒸気発生器伝熱管全数について、検出性を向上させたマルチコイル型(インテリジェント)ECTを導入し、渦流探傷検査を行った結果、合計311本の伝熱管に判定基準を超える信号(有意な信号指示)が認められました。有意な信号指示は、平成3年まで旧振止め金具が取付けられていた位置に確認されました。念のため、有意な信号指示が認められた伝熱管の抜管調査を行ったところ、伝熱管外表面の減肉指示であること、および減肉部に光沢が認められず摩耗の進展性がないことが確認されました。また、これまでに採取したDF-ECT(従来型)データの履歴調査の結果からも、経年変化がないことを確認しました。これらのことから、今回認められた有意な信号指示は、過去に発生した旧振止め金具部伝熱管の摩耗減肉と推定され、マルチコイル型(インテリジェント)ECTにより検出精度および深さ測定精度が向上したことにより、有意な信号指示として311本検出されたものと推定されました。なお、有意な信号指示が認められた伝熱管については、施栓を実施することとしました。

1月23日30日お知らせ済)
 
(2)(1)に至らない軽微な事象
発電所名 件   名 発生日  事象概要・対策等
美浜発電所
1号機
中性子計
測装置指
示不良(注)
第20回定
期検査中
1月14日
定期検査のため1月14日に発電機を解列した後、原子炉を停止したところ、原子炉停止中に原子炉内の中性子の数を計測する装置2チャンネルのうち1チャンネルについて計測指示値が出ず、保安規定の運転上の制限を満足しなくなりました。計測装置の点検を実施したところ、電源回路にある低圧電源ユニットに異常が認められました。その他の機器等に異常は認められなかったことから、原因は、低圧電源ユニットが故障し、指示値出力に係る機器に電源が供給されなかったことにより、指示がでなかったものと推定されました。なお、異常が認められた低圧電源ユニットについては、予備品に取り替え復旧しました。
 
(注) 定期検査中の事象は、「原子炉起動時および調整運転時の開始」のプレス発表時に公表することとしておりました(平成15年11月27日お知らせ済み)が、軽微な事象のうち「保安規定の運転上の制限を満足しない事象」については、毎月の「発電所運営状況」公表時または「原子炉起動及び調整運転開始」公表時のいずれか早い方のタイミングで公表させていただくこととします。

以 上

<参考資料>


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