プレスリリース
2003
2003年10月14日
ブータン王国における小規模水力発電CDMプロジェクトの e7(世界電力首脳有志の会議)による承認について
ブータン王国において、e7(世界電力首脳有志の会議)のメンバー会社4社で実施している小規模水力発電プロジェクトが、現地時間の10月9日、ワシントンで行われたe7サミット年次総会で承認されました。このプロジェクトは、すでに日本政府から京都議定書におけるCDM(※1)事業として承認(※2)されており、今後ブータン政府の承認が得られ次第、今年11月を目途に発電所建設工事に着手する予定です。
(※1) | Clean Development Mechanism:クリーン開発メカニズム |
(※2) | 平成15年7月29日付で承認。CDM事業として正式に認められるには、この他にホスト国であるブータン国の承認や国連CDM理事会によるプロジェクト登録等の手続きが必要です。 |
ブータン王国では国全体の電化率が20%と低く、未電化地域の電化を進めているところです。このプロジェクトは、首都ティンプーから約150km離れた険しい山岳地帯にある未電化のチェンデブジ村に、出力70kWの小規模水力発電所を建設し、村内の約50軒の需要家を電化するもので、e7から、ハイドロ・ケベック社(カナダ)、フランス電力公社、アメリカン・エレクトリック・パワー社と、プロジェクトリーダーである当社の合計4社が参加し、プロジェクトの環境影響評価、発電所の設計および建設、運転開始後の発電電力量に関するデータ収集等を実施します。
ブータン王国にとっては初めてのCDMプロジェクトであり、同国の未電化地域の電化推進と、生活環境の向上に資するものと期待されています。
e7としては、このプロジェクトの実施によりブータン王国の持続可能な発展に貢献していくとともに、CO2クレジットそのものだけでなく、その獲得に関するノウハウを取得します。また今後、国連の「CDM理事会」への申請手続きを行い、未だ定まっていないCDMに関する国際ルール構築にあたって、本プロジェクトから得られた経験を基に様々な提言を行ってまいります。
<ブータン王国における小規模水力発電CDMプロジェクト概要>
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<参考資料>