当社は、この度、「中期経営方針」ならびに「平成14年度経営計画」に基づき、平成14年度研究計画を策定し、研究重点課題を以下の4項目に設定いたしました。
関西経済の長期低迷を受けて電力需要が伸び悩む中、自家発電やコジェネシステム等とのエネルギー間競争は一層厳しくなっています。こうしたなかで、当社は現在、お客さまから信頼され厳しい競争を勝ち抜くために、コスト競争力の確保と財務体質強化に努めています。研究開発分野についても経費圧縮の流れの中で、「選択と集中」の徹底により研究開発の効率化に努めております。
なかでも、省エネ・経済性に優れるCO2ヒートポンプ給湯器の高機能化や瞬時電圧低下(瞬低)対策用途、非常用電源への活用も期待されるレドックスフロー電池の多機能化などお客さまのニーズにあった魅力ある商品の開発を第一優先課題と位置づけております。
一方、ナノテクノロジー技術を活用し、将来の総合エネルギーサービス事業のメニューの一つとして考えられる低温作動型固体酸化物形燃料電池(SOFC)の開発に取り組むとともに、化学吸収法によるCO2回収技術や共生微生物技術を活用した屋上緑化といった環境保全のための技術開発にも積極的に取り組んでまいります。
《研究重点課題》
1.魅力ある商品・サービスの創造
2.コスト低減、生産性向上の徹底
3.環境負荷低減など公益的課題の解決
4.将来の当社事業に繋がる技術基盤の強化
◎「商品・サービスの強化」 ◎「販売力の強化」
◎「コスト競争力の強化」 ◎「グループ総合力の強化」
◎「原子力を基軸とした公益的課題への着実な対応」
◎お客さま価値の創造」
◎「経営基盤の構築」
◎「人づくり・しくみづくり」
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《研究計画の概要》
◎研究重点課題の概要
1.魅力ある商品・サービスの創造
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お客さまニーズの多様化・高度化に的確に対応するため、魅力ある電気利用機器の開発、電気と競合する技術の評価といった需要拡大のための研究やIT技術を活用した新しいサービスの提供をめざした研究を戦略的に推進してまいります。
ソリューション営業の新たなツールとして、瞬低・非常用電源対応機能を付加したレドックスフロー電池の開発を進めています。さらに次世代の半導体材料であるSiC素子を用いたインバータの開発に着手し、このSiCを用いたインバータとレドックスフロー電池を組み合わせることにより、小型高性能の瞬低対策装置や非常用電源、負荷平準化装置の開発をめざします。
また、IH調理器、床暖房、ヒートポンプ給湯器など電気を使った豊かな社会を提案するため、快適性という視点から電気利用機器を評価し、機器の改善ならびに新商品の開発に繋げてまいります。
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