プレスリリース

2001年9月1日

マイクロガスタービンの運転評価研究

 近年分散型電源が急速に脚光を浴びており、マイクロガスタービン(MGT)は米国キャプストン社製機を中心に既に商用段階にあります。
 当社としても、将来性の観点、及びお客さまに最適なエネルギーを提案するための選択肢としての位置付けにより、現在運転評価研究を実施しています。

a.基本性能、耐久性評価

 平成11年12月よりキャプストン社製機(出力28kW、燃料:天然ガス)を大阪発電所構内に設置し、今年7月末現在累積約6,600時間運転し、季節変動も含めた基本特性(効率・NOx等)の評価を終えています。今後は、高頻度起動停止も含めた長期耐久性・保守性等の評価を行う予定です。
 また、今年秋より英国ボーマン社製機(出力55kW、燃料:天然ガス)を隣接して導入する予定です。排熱回収部をパッケージしたシステムであり、排ガスを、燃焼器に入る前の圧縮空気の予熱又は熱回収(排熱利用)に利用する比率をバルブで任意に変更出来る特徴(熱電可変)を有し、種々の運転モードでのコジェネレーション基本特性評価が可能です。

b.コジェネレーションフィールド試験

 今年2月より、キャプストン社製機に排熱回収装置を組込んだパッケージを2台(燃料:天然ガス、灯油)、総合技術研究所の屋上に設置し、実運用下におけるコジェネレーション総合評価試験を実施中です。発生電力は研究所内系統に連系し、排熱(温水)は、厨房の給湯用、或いは吸収式冷温水器を駆動し執務室の空調用として有効利用しており、実フィールドでの導入メリットを詳細評価する予定です。
 この他、今後のエネルギーソリューションサービスの展開を踏まえ、当社保養施設で遠隔監視も含めた実証試験も、キャプストン社製機に排熱回収装置を組込んだパッケージ(燃料:灯油)を用いて実施しています。


総合技術研究所のMGT試験設備

プレスリリース