プレスリリース

2001年6月14日

美浜発電所2号機、高浜発電所3号機および高浜発電所4号機の
定期安全レビュー報告書の提出について

 当社は、美浜発電所2号機(加圧水型軽水炉 定格出力50万キロワット)、高浜発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格出力87万キロワット)および高浜発電所4号機(加圧水型軽水炉 定格出力87万キロワット)の定期安全レビュー報告書をとりまとめ、本日、経済産業省へ提出しました。
 定期安全レビュー(PSR:Periodic Safety Review)では、電力会社の自主保安活動の一環として、運転経験の包括的評価、最新の技術的知見の反映状況および確率論的安全評価に基づき、発電所の安全性・信頼性を総合的に評価します。また、営業運転開始後の経過年数が30年を超える前に、高経年化対策の検討を実施することとしております。
 美浜発電所2号機(第2回)、高浜発電所3号機および高浜発電所4号機で実施した定期安全レビューの概要は以下のとおりです。
 なお、運転年数の長い美浜発電所2号機につきましては、高経年化対策の検討も定期安全レビューの中で、併せて実施しました。
 運転経験の包括的評価
 運転管理、保守管理、燃料管理、放射線管理および環境モニタリング、放射性廃棄物管理、事故・故障等発生時の対応および緊急時の措置、事故・故障等の経験反映状況の各分野ごとに、美浜発電所2号機は第1回評価完了後の平成7年4月から平成12年3月末まで、高浜発電所3号機と高浜発電所4号機は営業運転開始から平成12年3月末までの各評価期間において、各種データトレンド、設備や管理の改善状況等を整理し、当該号機の安全性等を維持向上させる諸活動が適切に実施されていることを確認しました。

 最新の技術的知見の反映状況
 原子力発電所の安全性に関する種々の研究の成果、国内外発電所の事故・故障等から得られた教訓、ならびに設備の信頼性向上等のための技術開発の成果に基づく知見等についても、美浜発電所2号機は第1回評価完了後の平成7年4月から平成12年3月末まで、高浜発電所3号機と高浜発電所4号機は営業運転開始から平成12年3月末までの各評価期間において、設備の更新や改造等を行うことにより適切に反映されていることを確認しました。

 確率論的安全評価
 原子力発電所で発生する可能性がある異常事象を想定し、その後の事象進展について、炉心および格納容器の健全性の維持のための安全上の特徴を把握し、原子炉の停止、炉心の冷却、放射性物質の閉じ込めといった基本的な安全機能が発電所の高い安全性を確保していることを確率論的安全評価で確認しました。

 高経年化対策(美浜発電所2号機)
 1996年4月、国が示した「高経年化に関する基本的な考え方」に基づき、美浜発電所2号機について高経年化に係る技術評価を行い、現状の保全の継続および点検・検査の充実等により、今後、長期間の運転を仮定しても安全に運転を継続することが可能であることを確認しました。
 充実すべき課題およびその対策については、長期保全計画としてとりまとめ、今後はこの長期保全計画に基づく保全活動を実機へ具体的に反映し、定期検査時等に実施していきます。

 以上のことから、美浜発電所2号機、高浜発電所3号機および4号機の安全性・信頼性は高い水準にあることが確認できました。
 当社は、今後とも安全・安定運転に努めるとともに、安全性・信頼性のより一層の向上に取り組んでまいります。

以 上

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