プレスリリース
1999
1999年2月17日
大飯発電所2号機の点検状況について
大飯発電所2号機(加圧水型軽水炉 定格出力117万5千キロワット)は、平成10年8月29日からの第14回定期検査において、調整運転開始後の出力上昇中(約38%出力)の平成11年1月29日14時22分に「制御棒1本炉底位置」等の警報が発信し、制御棒1本が挿入され、電気出力が約35%まで低下したことから、点検調査を行うため、同日17時00分より出力降下を開始し、20時00分に発電機を解列しました。
原因調査として、制御棒駆動装置の動作確認や電気系設備の点検等を実施したところ、電気系設備については、現在までのところ異常は認められていません。
しかし、制御棒動作確認において、当該制御棒2本については、正常に動作しましたが、他の制御棒4本について新たに動作不良(落下、スリップ等)が認められました。
その後、原子炉停止に向けて、制御棒の挿入操作を行っていたところ、同日20時21分に制御棒の位置に不揃いがあることを示す警報が発信し、制御棒1本の挿入状態が他のものより下方に挿入されていたことが確認されたことから、20時42分に原子炉を手動停止させました。
なお、この事象による環境への放射能の影響はありません。
[平成11年1月29日17時00分記者発表済]
原因調査として、制御棒駆動装置の動作確認や電気系設備の点検等を実施したところ、電気系設備については、現在までのところ異常は認められていません。
しかし、制御棒動作確認において、当該制御棒2本については、正常に動作しましたが、他の制御棒4本について新たに動作不良(落下、スリップ等)が認められました。
制御棒は、制御棒駆動ハウジングに取り付けられた駆動機構のコイルに電流を通電することにより、固定つかみ(SG)ラッチ、可動つかみ(MG)ラッチおよび固定つかみ磁極、可動つかみ磁極、リフト磁極を動作させ、引き抜き・挿入を行います。
今回不具合のあった制御棒について動作状況を調査したところ、コイルに流れる電流値は正常であるにも係わらず、MG磁極の動作音が正常な場合に比較して小さいことなどが認められたことから、MG磁極が上下する動作が若干緩慢であることにより、動作不良(落下、スリップ等)が生じたものと推定されます。
今後、現地および工場において引き続き詳細点検調査を実施することとします。
なお、今回取り替えた大飯発電所2号機の原子炉容器上部ふたでの制御棒の不具合の原因を調査中であることから、大飯発電所1号機の次回定期検査で予定しておりました原子炉容器上部ふた取替工事につきましては、念のため実施を見合わせることとします。
以 上
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(通商産業省によるINESの暫定評価)
基準1 | 基準2 | 基準3 | 評価レベル |
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