個人投資家のみなさまへ(関西電力グループについて)
当社グループの2023年度の業績に関しまして、「連結経営成績」「セグメントの業績」を中心に掲載しております。
2024年3月期の経営成績
当社グループを取り巻く事業環境は、国際情勢を受けた燃料市況の不安定化に加え、脱炭素化の潮流やデジタル化の急進により、先行き不透明な状況が続いております。こうした中において、「関西電力グループ中期経営計画(2021-2025)」の取組みを着実に進捗させ、長年取り組んできた原子力7基体制を実現するとともにコスト構造改革等による成果が表れてきております。
当年度の小売販売電力量は、需要数が増加したことなどから、1,172億kWhと前年度に比べて5.1%増加しました。その内訳を見ると、「電灯」については、314億kWhと前年度に比べて1.7%増加しました。また、「電力」については、858億kWhと前年度に比べて6.4%増加しました。
収入面では、販売電力料が増加したことなどから、売上高は4,059,378百万円と、前年度に比べて107,494百万円の増収(+2.7%)となりました。
支出面では、原子力利用率の上昇や燃料価格の低下などにより火力燃料費や他社購入電力料が減少したことなどから、営業費用は3,330,442百万円と、前年度に比べて673,498百万円の減少(△16.8%)となりました。
また、和歌山発電所建設計画の中止を決定したことに伴い、126,495百万円を特別損失に計上しました。
この結果、当年度の連結経営成績は以下のとおりとなりました。
連結経営成績 (単位:百万円)
2022年度 | 2023年度 | 増 減 | ||
---|---|---|---|---|
売上高 | 3,951,884 | 4,059,378 | 107,494 | 2.7% |
営業損益 | △52,056 | 728,935 | 780,992 | - |
経常損益 | △6,666 | 765,970 | 772,636 | - |
親会社株主に 帰属する 当期純利益 |
17,679 | 441,870 | 424,191 | - |
総販売電力量(小売、他社 計) (単位:百万kWh)
2022年度 | 2023年度 | 前年度比(%) | |||
---|---|---|---|---|---|
総販売電力量 (小売、他社 計) |
127,078 | 134,681 | 106.0 | ||
小売販売 電力量 |
111,565 | 117,246 | 105.1 | ||
電灯 | 30,904 | 31,416 | 101.7 | ||
電力 | 80,661 | 85,830 | 106.4 | ||
他社販売 電力量 |
15,513 | 17,435 | 112.4 |
(注)
- 1.エネルギー事業のうち当社の数値を記載している。
- 2.総販売電力量は、決算短信提出日(2024年4月30日)現在において、把握している電力量を記載している。
- 3.四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。
発受電実績 (単位:百万kWh)
種 別 | 2022年度 | 2023年度 | 前年度比(%) | ||
---|---|---|---|---|---|
発受電電力量 | 自社 | 水力発電 電力量 |
13,443 | 13,554 | 100.8 |
火力発電 電力量 |
45,394 | 39,230 | 86.4 | ||
原子力発電 電力量 |
26,544 | 42,085 | 158.5 | ||
新エネルギー 発電 電力量 |
21 | 11 | 53.3 | ||
他社 受電 電力量 |
49,127 | 48,374 | 98.5 | ||
揚水発電所の 揚水用 電力量 |
△2,130 | △2,909 | 136.6 | ||
合計 | 132,398 | 140,345 | 106.0 | ||
総販売 電力量 |
127,078 | 134,681 | 106.0 | ||
出水率(%) | 97.0 | 96.8 | - |
(注)
- 1.火力発電電力量は、汽力発電電力量と内燃力発電電力量の合計である。
- 2.新エネルギー発電電力量は、汽力発電設備におけるバイオマスと新エネルギー等発電等設備における太陽光による発電電力量である。
- 3.発受電電力量と総販売電力量は、提出日(2024年4月30日)現在において把握している電力量を記載している。
- 4.揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量である。
- 5.2022年度出水率は、1991年度から2020年度までの30カ年平均に対する比である。2023年度出水率は、1992年度から2021年度までの30カ年平均に対する比である。
- 6.四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。
- 7.発受電電力量の合計と総販売電力量の差は損失電力量等である。
セグメントの業績
当社グループは、エネルギー事業、送配電事業、情報通信事業、生活・ビジネスソリューション事業を基礎としたセグメントから構成されております。セグメント毎の当期の実績は以下のとおりになりました。
(単位:百万円)
エネルギー事業 | 送配電事業 | 情報通信事業 | 生活・ビジネス ソリューション 事業 |
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外部顧客への 売上高 | 2022年度 | 3,109,708 | 469,975 | 222,828 | 149,370 |
2023年度 | 3,335,680 | 341,880 | 225,369 | 156,447 | |
増減 | 225,971 | △128,095 | 2,540 | 7,077 | |
セグメント 損益 (経常損益) | 2022年度 | △27,405 | △45,186 | 43,029 | 20,908 |
2023年度 | 583,867 | 124,083 | 47,492 | 22,389 | |
増減 | 611,273 | 169,270 | 4,463 | 1,480 |
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エネルギー事業
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収入面では、販売電力料が増加したことなどから、外部顧客への売上高は3,335,680百万円と、前年度に比べて225,971百万円の増収(+7.3%)となりました。
支出面では、原子力利用率の上昇や燃料価格の低下などにより火力燃料費や他社購入電力料が減少したことなどから、経常費用は減少しました。
この結果、セグメント利益は583,867百万円と、前年度に比べて611,273百万円の増益となりました。 -
送配電事業
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収入面では、託送料金の改定などによる託送収益の増加があったものの、需給調整取引の単価下落により販売電力料が減少したことなどから、外部顧客への売上高は341,880百万円と、前年度に比べて128,095百万円の減収(△27.3%)となりました。
支出面では、需給調整取引の単価下落により購入電力料が減少したことなどから、経常費用は減少しました。
この結果、セグメント利益は124,083百万円と、前年度に比べて169,270百万円の増益となりました。 -
情報通信事業
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収入面では、株式会社オプテージにおいて、株式会社関電セキュリティ・オブ・ソサイエティを吸収合併したことによりホームセキュリティサービスの収益が増加したことや、FTTHサービスの収益が増加したことなどから、外部顧客への売上高は225,369百万円と、前年度に比べて2,540百万円の増収(+1.1%)となりました。支出面では、株式会社関電システムズにおいて、システム開発案件が増加したことなどから、経常費用は増加しました。
この結果、セグメント利益は47,492百万円と、前年度に比べて4,463百万円の増益(+10.4%)となりました。 -
生活・ビジネス
ソリューション事業 -
収入面では、関電不動産開発株式会社の住宅分譲事業において、引渡戸数が増加したことや、賃貸事業において、ホテルの稼働率が向上したことなどから、外部顧客への売上高は156,447百万円と、前年度に比べて7,077百万円の増収(+4.7%)となりました。
支出面では、関電不動産開発株式会社の住宅分譲事業において、売上原価や委託費が増加したことなどから、経常費用は増加しました。
この結果、セグメント利益は22,389百万円と、前年度に比べて1,480百万円の増益(+7.1%)となりました。