栃木県 宇都宮市大谷地域
宇都宮市大谷地域は、加工性と可搬性に優れ、建材として重宝された大谷石の産地として知られるとともに、観光地としても注目されている地域。2018年5月には「大谷石文化」が文化庁から日本遺産に認定されています。
GW及びお盆の期間を中心に観光客が集中し、主要道路を中心に混雑が発生。観光客の満足度低下だけではなく、地域住民の生活環境へも悪影響が出ていました。
また、観光施設や飲食店が点在することで、徒歩での移動が困難なため、滞在時間を延ばすことが難しい。そこで、宇都宮市は、2019年から地域内の道路混雑を緩和し、徒歩での回遊を支援するため、グリーンスローモビリティ※1を活用した社会実験を継続しており、関西電力もその取り組みに協力しています。
※1 時速20km未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービスで、その車両も含めた総称
2023年度より、周遊移動手段としてパーソナルモビリティ※2を加えて、地域内をより自由な周遊の促進・滞在時間の延長を目的とした実証サービスを開始しました。
2024年度からは、弊社グループ会社のTRAPOL合同会社が運営する体験型アート作品「元気炉」※3を中心とした新しい集客・周遊コンテンツの開発を同社とともに取り組んでいきます。
さらに、ラストワンマイルモビリティの活用にとどまらず、地域の観光施設や商業者、地元住民を含めたエリアマネジメント※4の要素を含んだ新しいサービスの開発に取り組んでいきたいと考えています。
※2 一般的に街中での近距離の移動を想定した電動のコンセプトカーのこと。宇都宮市の社会実験では、下図のモビリティを利用
※3 体験型アート作品「元気炉」とは、現代美術のアーティスト・栗林隆氏による、作品内でハーブの香る蒸気に包まれる体験ができるアート作品。
※4 エリアマネジメントとは、地域における良好な環境や地域の価値を維持・向上させるための、住民・事業主・地権者等による主体的な取り組みのこと