ドローン充電、見守り機能を搭載したスマートポールを万博に
かんでん Update
2021.11.30

ドローン充電、見守り機能を搭載したスマートポールを万博に

2021年5月31日、2025年大阪・関西万博会場、夢洲での先端技術等実証実験の公募に「スマートポール」が採択された。大阪・関西万博での先端技術の実装を視野に入れた取組みを関西電力技術研究所
清水慶一、関西電力送配電 新規事業グループ 森井一喜に聞いた。

スマートポールとは?

通信基地局や公衆Wi-Fi、街路灯、防犯カメラなどを備えた多機能ポール。今回のスマートポールには、ドローンへの非接触充電、ドローンを使った見守り機能を備えたことが特徴だ。停電時には太陽光発電から蓄電池にためた電気を使い、街路灯を照らし、スマホの充電などもできる。(森井)

ドローンへの非接触充電、見守り機能について詳しく教えて

ドローンへの非接触充電は、ポール上部に1m四方のドローンポートを設置し、ドローンポートに着地するだけで充電できる。スマホを置くだけで充電できるワイヤレス充電器のようなイメージ。
見守り機能は、スマートポールの防犯カメラとドローン搭載カメラの画像をAIで分析して特定の人物を発見・追跡するもの。迷子になった子供を探し出し、同時に子供がいる場所にドローンを飛ばし、親が着くまで子供を見守る。社会実装されれば、防犯カメラと連動させて行方不明者を探したり、不審者を探したりといったことにも活用できる。(清水)

スマートポール概要図

スマートポール概要図

夢洲での実証実験イメージ

夢洲での実証実験イメージ

開発の苦労は

ドローンの非接触充電で、GPSを使っても、1~2mズレてしまうため、ドローンポートの上に着地させることが難しく、着地位置を補正しながら降りてくる仕組みを見つけるのに苦労した。(清水)

関西電力送配電の役割は?

社会実装を見据え、スマートポールを使った新規事業の開発が役割。新たな事業に育てられるよう社会のニーズを汲み取り、近くに建ててほしいと言われるものにするため、検討を重ねている。(森井)

今後の抱負を

関西電力技術研究所 清水慶一(左) 関西電力送配電 新規事業グループ 森井一喜(右)

関西電力技術研究所 清水慶一(左)
関西電力送配電 新規事業グループ 森井一喜(右)

まずは、夢洲での実証実験を成功させ、万博での実装を視野に取り組んでいく。大規模イベントでは子供が家族とはぐれるケースも少なくなく、スマートポールに搭載した見守り機能が役に立つと考えている。(清水)
停電時でも街を照らし、スマホの充電ができ、デジタルサイネージに情報が掲出されるようなスマートポールが実装されれば災害時にも役に立つ。インフラを支えるものとして社会の役に立つスマートポールを展開できるよう頑張っていきたい。(森井)

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