国際がん研究機関(IARC)

IARC

人の発がん性リスク評価に関するモノグラフ

静的ならびに極低周波(ELF)電磁界(2002年3月)

国際がん研究機関(IARC)は、2001年6月にフランス・リヨンで会議を開催し、電磁界の発がん性評価を実施し、その評価結果を2001年6月にホームページ上で公表しました。

また、2002年3月に、この評価の最終報告書となる、人の発がん性リスク評価に関するモノグラフ(専門書)を発刊しました。

評価結果

  • 極低周波(ELF)磁界は「発がん性がある可能性がある(グループ2B)」
  • 静磁界、静電界および極低周波(ELF)電界は「発がん性については分類できない
    (グループ3)」

評価の概要 -極低周波(ELF)磁界がグループ2Bに分類された根拠

  • 疫学研究のプール解析において、小児白血病リスクと4mG以上の極低周波磁界への
    曝露との間に、ほぼ一貫した統計的関連性が示されている。このような関連は偶然に
    よるものとは考えられないが、選択バイアスの影響の可能性がある。
  • 小児白血病に関して、極低周波磁界の発がん性の疫学的証拠は限定的である。
  • 全ての他のがんに関して、極低周波磁界の発がん性のヒトでの証拠は不適切である。
  • 極低周波磁界の発がん性の実験動物での証拠は不適切である。

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