環境にやさしいライフスタイルをご提案
~ナチュラルびとになろう。~

「ナチュラルびと」をたずねて

1953年生まれ。建設会社に勤務しながら、ジャズやカヌー、自転車などの趣味を楽しむ。2004年に退職。収集した大量のレコード・CDを一日中聴いて、他人にも聴かせる場所をつくりたいと、2005年にジャズ喫茶「笹舟倶楽部」をオープン。
笹舟倶楽部

 おもしろい人やモノが集まる場所。 個性派ジャズ喫茶店主の「毎日が日曜日」な暮らし。  兵庫県西宮市 横井昌市(よこいまさいち)さん
ここは何の店? 風変わりなジャズ喫茶ここは何の店? 風変わりなジャズ喫茶

ジャズ喫茶「笹舟倶楽部」の前を通りかかった人は、きっと足をとめてしまうでしょう。店の前にはタンデム自転車(二人乗り自転車)が並び、カヌーのパドルがぶら下がっています。一見、なんのお店か見当がつきません。思わずドアの奥をのぞき込んでしまいます。「勇気と好奇心のある人は、入ってきてくれますね。」と、店主の横井昌市さん。

一歩店に入ると、そこはおもちゃ箱をひっくり返したような空間。ジャズが流れ、あたたかみのある木を基調にした店内には、本やCD、そして食玩などいろいろなものが並んでいます。

以前は建設会社に勤務していた横井さんは、独身時代から、お給料の3分の1をレコードと本につぎ込むほど趣味に没頭していました。転勤先でまず探すのは、ジャズ喫茶とレコード店。「コーヒー一杯で何時間も、ジャズ喫茶に入り浸っていました。文化を売る商売というのか、そういうお店が昔は結構ありましたね。」そうして40年の間に買いためたレコードは約5000枚。「これを一日中聴けて、ほかの人にも聴いてもらえる場所がつくれたら…。それにはジャズ喫茶しかない。」早期退職制度を利用して51歳で会社を辞めると、カフェダイニングの教習所へ。5年前に念願の店をオープンしました。

好奇心でつながる仲間
好奇心でつながる仲間

一見、脈絡のないものが集まったようにみえる店の品々の共通点は、「店主の好きなもの」。カヌーと自転車も以前からの趣味で、店名「笹舟倶楽部」もカヌー愛好家のクラブ名からとったそうです。「カヌーも自転車も、『自力で漕ぐ』のが共通点。速すぎないスピードで、景色を楽しみながら漕ぐのが楽しい。」と横井さん。視覚障害者の人を乗せるボランティア活動にも参加してきました。

そんな趣味のつながりの、やんちゃな仲間がたくさんいる、といいます。実は、店舗の物件を紹介してくれたのも、元カヌーショップ店主の不動産屋さん。カヌーや自転車のことを調べてお店を知り、来てくれるお客さまも多いとか。「自分たちの世代や、ちょっと上の団塊世代は好奇心旺盛。『いちびり』精神で、何でもおもしろがる人は、みんなとても元気いっぱいです。」店を始めてからはカヌーなどに遠出する機会は減りましたが、そのかわり仲間がみんな店を訪ねてくれます。「私は毎日ここにいるだけ。今は、毎日が日曜日ですね。」

近所のええおっちゃんでいたい
近所のええおっちゃんでいたい

古いレコードやレトロなおもちゃ。店にある品々を媒介に、「これなに?」「懐かしい!」と、自然に会話が生まれます。「その人の生きてきた時代背景や好きなものがわかって、おもしろいですよ。」

近所の子供たちもよく立ち寄ります。「お客さんがいないときは、ここで遊んでいいよって言ってるんです。」中学生になった子がお小遣いでコーヒーを飲みに来たり、「私が大人になっても、この店ある?」と言ってくれる子がいたり。そんなことがとてもうれしい、という横井さんが心がけているのは、「ええおっちゃんであること」。多趣味で物知りな横井さんのところには、いろんな質問や相談ごとを持った人が訪ねてきます。そんなときも、一緒にネットで調べたりしながら、わいわい話す。お店は、そんなコミュニケーションが広がる場でもあります。「店が駅前にあったり、もっと儲かっていたら体が続かない。今くらいのペースがちょうどいい。これからも無理せずに、この場所を続けていくこと、それが目標です。」

  • 環境への取組み

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