CSRに対する考え方

トップインタビュー

中期経営計画の進捗状況と2016年度の経営成果

 2016年度の当社グループは、エネルギー新時代における成長をめざして「関西電力グループ中期経営計画(2016-2018)」を策定し、「総合エネルギー事業の競争力強化」、「新たな成長の柱の確立」、「グループ基盤の強化」を着実に推進しました。
 総合エネルギー事業においては、エネルギーをより上手に使う暮らしを実現する「スマート電化」のご提案や、新たな料金メニューの導入、首都圏のご家庭のお客さまへの電気の販売開始等に取り組みました。また、2017年4月のガス小売全面自由化を迎えるにあたっては、「関電ガス」の販売から保安までトータルでサポートする関電ガスサポート(株)の設立や、他社とのアライアンスによる販売チャネルの強化等により、自由化開始時点で10万件を超えるお申込みをいただきました。さらに、送配電事業においては、安全・安定供給を確保したうえで、徹底的な効率化に取り組みました。
 当社グループの新たな成長の柱としている国際、情報通信、不動産の3事業では、米国の火力発電事業2件への参画や、携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」の普及拡大、首都圏における不動産物件の獲得等に取り組みました。
 こうした取組みの結果、2016年度については、中期経営計画の目標達成に向けて、堅調に進捗したと考えています。

 このように中期経営計画を推し進めるなか、2016年度の連結収支の状況について、収入面では、売上高(営業収益)は3兆113億円となりました。これに営業外収益を加えた経常収益は前年度を2,273億円下回り、3兆681億円となりました。一方、支出面では、経常費用が前年度にくらべて1,817億円減少し、2兆8,720億円となりました。この結果、経常利益は1,961億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,407億円となりました。
 各事業別にみると、電気事業においては、収入面では、総販売電力量の減少や燃料費調整単価の低下などにより電灯電力料収入が減少したことなどから、売上高は、前年度に比べて減収となりました。一方、支出面では、徹底した経営効率化に努めたことに加え、燃料価格の下落や円高などにより火力燃料費が減少したことなどから、費用は減少したものの、経常利益は、前年度に比べ、減益となりました。
 ガス・その他エネルギーにおいては、収入面では、ガス販売価格の低下などから、売上高は前年度に比べて減収、経常利益も前年度に比べて減益となりました。
 情報通信事業においては、収入面では、FTTHサービス「eo光」や「mineo」、電力小売サービス「eo電気」の加入者が拡大していることなどから、売上高は前年度と比べて増収となりました。一方、支出面では、「mineo」および「eo電気」の加入者獲得に向けた販売促進費等の営業費用が増加したものの、経常利益は前年度と比べて増益となりました。
 不動産・暮らし事業においては、不動産事業における償却費用の減などから、経常利益は増益となりました。
 その他事業においては、収入面では、グループ事業をサポートする会社の積極的な営業展開に伴う工事受注の増加などから、売上高は前年度と比べて増収となりました。一方、支出面では、グループ事業をサポートする会社において発電所の定期検査工事等の費用が減少したことなどから、経常利益は前年度と比べて減益となりました。

(単位:億円)

    2016年度 2015年度 増減
総合
エネルギー・
送配電
電気 外販売上高 25,565 27,957 △2,391
経常利益 1,444 1,902 △457
ガス・その他
エネルギー
外販売上高 932 1,042 △110
経常利益 62 179 △116
合計 外販売上高 26,498 29,000 △2,502
経常利益 1,507 2,081 △573
情報通信 外販売上高 1,856 1,748 +108
経常利益 183 151 +32
不動産・暮らし 外販売上高 955 956 -
経常利益 128 110 +18
その他 外販売上高 807 758 +48
経常利益 235 254 △18

※本表の数値は、原則、連結決算上の相殺消去等を行う前の、各社実績を単純合計した数値である。
(持分法適用会社の持分相当額を算入)

<参考>

(単位:億円)

    2016年度 2015年度 増減
国際 部門収支 △10 25 △35

 2017年4月には、中期経営計画の目標達成をより確実なものとするため、中期経営計画の進捗状況や経営環境の変化を踏まえ、中期経営計画の取組みのうち、今後、特に重点的に展開、強化する取組み等をとりまとめて、「中期経営計画達成に向けた重点取組み(2017)」を策定しました。2017年度は、この「重点取組み」を中心に事業活動を進め、引き続き、中期経営計画の達成に向けてたゆまぬ前進を続けてまいります。

安全確保を前提とした原子力発電の活用

 2004年8月の美浜発電所3号機事故以降、当社は「安全最優先」の事業活動を経営の最優先課題として、全社一体となって展開してきました。2014年6月には、東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故の反省と教訓を踏まえ、自主的な原子力発電の安全性向上に向けた取組みを「原子力発電の安全性向上に向けた自主的かつ継続的な取組みのさらなる充実」(ロードマップ)としてとりまとめ、以降、半期ごとに進捗状況をお知らせしています。同年8月には、すべての役員および従業員が原子力発電の特性とリスクを十分認識し、事故の重大性を片時も忘れることなく、社長のリーダーシップのもと、全社一体となって、立地地域をはじめ社会のみなさまの安全を守り、環境を守るため、原子力発電のたゆまぬ安全性向上に取り組んでいくという決意を明文化した、「原子力発電の安全性向上への決意」を、最上位の社内規程である社達として制定しました。
 また、2017年1月に発生した高浜発電所2号機クレーン倒壊事故を踏まえ、二度と同様の事故を起こさないよう、協力会社と一体となって原子力の安全確保および安全意識の向上に全力で取り組むとともに、2017年度以降のロードマップには、クレーン倒壊事故を踏まえた対策を反映し、今後も引き続き、規制の枠組みにとどまることなく、原子力発電の安全性向上に向けた自主的かつ継続的な取組みを進めていきます。
 当社としましては、引き続き、立地地域のみなさまのご理解を賜りながら、安全最優先の原子力発電所運営に努めてまいります。

株主還元

 当社は、株主のみなさまに対して関西電力グループとして経営の成果を適切に配分するため、財務体質の健全性を確保したうえで、安定的な配当を維持することを株主還元の基本方針としています。
 2016年度は、業績が2期連続の黒字となり、毀損した財務体質が改善しつつあることや、2017年度以降の収支状況など、経営環境を総合的に勘案し、1株当たり25円の配当(復配)を実施することとしました。

最後に

 2017年度は、ガスの小売全面自由化がスタートし、エネルギー事業は本格的な自由競争の時代に突入しています。こうした競争時代にあっても、お客さまから賜る信頼こそが当社事業の基盤であり、くらしとビジネスのベストパートナーとして信頼され、選ばれて成長し、エネルギー分野における日本のリーディングカンパニーになることをめざしてまいります。
 引き続き、ご理解とご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

CSR